ゲンロン 大森望 SF創作講座 第2期#6第6回

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〈ゲンロン 大森望 SF創作講座〉の実作講評会の模様を無料生中継します。放送開始は22:00を予定しています。
タイムシフトは公開しませんので、あらかじめご了承ください。

【梗概課題】

『場面』を設計せよ

最初から最後までを「一つの場面」に収めること、のみを制約として課します。
梗概審査では「場面」、演劇にたとえるなら「舞台装置」の出来栄えを審査します。舞台装置は、人物や事物が置かれ、動き回れる物理的基盤であり、登場人物の行動・思考・感情を制約・触発し、緊張や興趣を作り出します。舞台装置なき演出プランはありません。
つまりここで問うのはあなたの演出力だということです。
あなたは美術監督兼照明担当になって世界設定、アイディア、ストーリー、技法が最高に生かせる「舞台装置」を作り、次に演出・振付になってとびきりイカした演出を見せてください。
なお「メインアイディアを舞台装置それ自体に組み込め」という意味ではありません。それよりは、アイディアと舞台装置とが対置されて火花を散らすような梗概を高く評価するつもりです。
講義では、サム・ライミ監督の映画「スパイダーマン2」のアクション場面と、パオロ・バチガルピの短編小説「カロリーマン」(ハヤカワ文庫SF『第六ポンプ』所収)を題材に採ります。可能ならば観たり読んだりしておいてください。
なお、演劇のような固定した「舞台装置」である必要はありません。上の映画で描かれるような驀進する列車でもいいわけです。
アピール文では、あなたがその「舞台装置」にこめた役割と効果をくわしく説明すること。ここも評価ポイントですよ。では、はじめ。
(飛浩隆)

【実作課題】

エラーが/から発生するストーリーを創作せよ

昨年の講座では「“謎”を解こうとする物語の作成」という課題を出しました。そのとき、主任講師の大森望氏が例に挙げたのが、フレデリック・ブラウンの「ミミズ天使」。ミステリ風の作品ですが、裏から見ると、完璧なはずのシステムにエラーが生じたため、世界が狂ってしまう寓話と読むこともできます。
あるいは、スタニスワフ・レムの短篇集『宇宙飛行士ピルクス物語』。これもシステムのバグやエラーに注目した連作で、SFというジャンルの盲点をつくような発想に満ちています。「想定外のアクシデント」をリアルに想像することは、驚きのあるストーリーを組み立てるうえでも、大きなプラスになると思います。
ただしエラーといっても、ネガティヴなものばかりではありません。生物の突然変異はDNAの複製エラーから生じるものですし、偶然のしくじりが大発見に転じるセレンディピティのようなケースもあります。SFの枠組を用いれば、コミュニケーション不全やヒューマンエラーをユーモラスに描くこともできるでしょう。「ある人のミスが別の人にはデータになる」という「失敗学」の格言(?)をもじれば、「ある人のミスが別の人にはドラマになる」――広い意味での「エラー」(失敗・錯誤・障害etc.)をモチーフに、「失敗」を恐れないスリリングな物語を構想してください。
(法月綸太郎)

 

【イベント後記】

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塩澤快浩(早川書房) Yoshihiro Shiozawa

編集者。1968年、長野県生まれ。1991年、早川書房に入社。96年、第8代〈SFマガジン〉編集長に就任(09年に退任後、13年に再任)。02年、《ハヤカワSFシリーズ Jコレクション》を創刊。野尻抱介『太陽の簒奪者』、飛浩隆『グラン・ヴァカンス』などを送り出し、日本SFの新たな中核をつくりだす。翌03年には、ハヤカワ文庫JAの新レーベル「次世代型作家のリアル・フィクション」を立ち上げ、冲方丁『マルドゥック・スクランブル』を3カ月連続刊行。07年には円城塔と伊藤計劃のデビュー単行本を手がけた。12年にはハヤカワSFコンテストを創設、選考委員もつとめている。

大森望 Nozomi Ohmori

1961年高知生まれ。書評家・SF翻訳家・SFアンソロジスト。〈ゲンロン 大森望 SF創作講座〉主任講師。著書に『21世紀SF1000』、『新編・SF翻訳講座』、《文学賞メッタ斬り!》シリーズ(豊崎由美と共著)、《読むのが怖い!》シリーズ(北上次郎と共著)など。アンソロジーに《NOVA 書き下ろし日本SFコレクション》《不思議の扉》の各シリーズのほか、『星雲賞SF短編傑作選 てのひらの宇宙』など。訳書にコニー・ウィリス『ブラックアウト』『オール・クリア』など多数。2013年には『NOVA』が第34回日本SF大賞特別賞を受賞。

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放送開始
2017/11/12 22:00
タイムシフト視聴終了
2017/11/12 23:59