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【イベント概要】
昨年10月以来、半年ぶりの「ポスト映画論講義」のテーマは、「ホラー」。
ゲストは、『怪談新耳袋』シリーズ、『七つまでは神のうち』などで知られる三宅隆太監督と、『オカルト』『ある優しき殺人者の記録』などで知られ、現在、『不能犯』が劇場公開中でもある白石晃士監督。
19世紀の心霊写真に始まり、90年代Jホラーのビデオに到るまで、ホラー的な表現や世界観は、絶えず同時代のメディアの変化と密接に関わってきたことはよく知られている。そして、21世紀。多彩なホラー表現を生み出した映画は、そのメディアそのものが大きな変化を迎えようとしている。シネコンのIMAXやODS、4DXなど体感型上映システムの普及により、「表象から経験へ」といった映像体験の変化が如実に起こってきている。あるいは、スクリーンを離れたスマートフォンやタブレットなど、モバイル端末やストリーミング配信での映画視聴も浸透してきた。さらに、VR、ARといった新たな映像シミュレーションの可能性が映画表現にも接近しつつある気配がある。また、現代ホラーの映像手法を支える大きな要素として、「フェイクドキュメンタリー」が挙げられるだろう。モンド映画やリアリティテレビなどとも密接に結びつくこの手法は、デジタル映像時代特有のリアリティを巧みに取り込んで、世界中で隆盛を迎えている。
そのような中で、かつての映画の物語表現も変化しているように思う。例えば、「デスクトップホラー」『アンフレンデッド』や、フェイクドキュメンタリー要素を取り入れた『ヴィジット』、また AR 的なリアリティを取り込んだ『IT』など、最近のヒット作、注目作は、共通して新たなホラー世界を創出している。そうした中で、映画の映像表現や物語表現はどのように変わってきているのか? これからどのように変わっていくのだろうか? また、変わらないものがあるとすれば何なのか?
今回は、『デッドストック〜未知への挑戦〜』や『ボクソール★ライドショー 恐怖の廃校脱出!』などで日本でも先駆的にVR、4DXによるホラーを試みるなど、現代ホラーの最前線を牽引する三宅監督、白石監督のお二人をゲストにお招きして、実作、作品批評両面からホラー映画の映像と物語の現在(と未来)について考えてみたい。お二人とも実作者として第一線で活躍しながら、『スクリプトドクター』シリーズ、『フェイクドキュメンタリーの教科書』と、それぞれ現在の映画・映像手法の秘密を解き明かす著作を刊行するクリエイターでもある。これ以上ないくらいの超豪華ゲストで、正直、かなり緊張しています。春の夜のホラー語りに乞うご期待!
(渡邉大輔)
【イベント後記】
当日のtweetのまとめはこちら!
白石晃士 Kouji Shiraishi
三宅隆太 Ryuta Miyake
1972年東京生まれ。脚本家・映画監督・スクリプトドクター・心理カウンセラー。大学在学中に、若松プロダクションの助監督としてキャリアをスタートさせ、フリーの撮影・照明助手を経由し、ミュージックビデオのディレクターとなる。卒業後は、脚本家・監督業を中心にキャリアを積み、現在に至る。また、日本では数少ない「スクリプトドクター」として、ハリウッド作品を含む国内外の映画企画に多数参加。東京藝術大学大学院をはじめ、各種大学・シナリオ学校等で教鞭も執っている。主な作品は、映画『神在月のこども』(2021年公開予定)『クロユリ団地』『ホワイトリリー』『七つまでは神のうち』『呪怨 白い老女』など。TVドラマ『デッドストック〜未知への挑戦』『ほんとにあった怖い話』『怪談新耳袋』『女子大生会計士の事件簿』『古代少女ドグちゃん』『恋する日曜日』『シルバニアファミリー』ほか多数。スクリプトドクターとしての参加作品に、映画『浅田家!』『ビブリア古書堂の事件手帖』『ノルウェイの森』等がある。
渡邉大輔 Daisuke Watanabe
1982年生まれ。映画史研究者・批評家。跡見学園女子大学文学部准教授。専門は日本映画史・映像文化論・メディア論。映画評論、映像メディア論を中心に、文芸評論、ミステリ評論などの分野で活動を展開。著書に『イメージの進行形』(2012年)、『明るい映画、暗い映画』(2021年)。共著に『リメイク映画の創造力』(2017年)、『スクリーン・スタディーズ』(2019年)など多数。