消された信仰を訪ねて──世界遺産登録から問い直す、キリシタンたちの足跡 星野博美『みんな彗星を見ていた』(文春文庫)刊行記念

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ニュースサイト「BLOGOS(ブロゴス)」に、イベント紹介記事が掲載されました。
ぜひご覧ください!( >記事はこちら!

【登壇者より】

▼ 星野博美さんからのメッセージ

日本が西洋と出会い、受容し、最終的には拒絶した、400年前の「キリシタンの世紀」。
ザビエル、イエズス会、天正遣欧使節、高山右近、キリシタン大名、禁教、島原の乱、天草四郎、迫害、処刑、『沈黙』、踏み絵、かくれキリシタン、そして世界遺産……
手垢のついた言葉だけがひとり歩きし、あの時代は一向に全体像を見せてくれない。
あの時代に何が起きていたのか。それは私たちの生きる時代と、どのように関わっているのか。そして日本は、世界からどのように見られていたのか。
「キリシタンの世紀」と現代をつなぐ試みをしたくて書いたのが、 『みんな彗星を見ていたーー私的キリシタン探訪記』(文春文庫) です。
当日は、長崎、五島、御宿、四ツ谷、ローマ、スペインのバスク地方、ザビエル城、サンティアゴ巡礼路、香港、マカオ、北京、広東省、福建省、チェンナイ、マニラ、パラグアイ……と、時空を超えた世界旅行にお連れします。
『消された信仰』 で生月のかくれキリシタンの綿密な取材をされた広野さんと、ノンフィクションにまつわる話をするのも楽しみです。
最後に私事ですが、自分の故郷である五反田のゲンロンカフェでこのような対談をさせていただくことが、何よりの喜び。きっと、五反田が力を貸してくれるでしょう。

▼ 広野真嗣さんからのメッセージ

今回文庫化される『みんな彗星を見ていた』は、16世紀半ばの「キリシタン時代」を理解する上で、唯一無二の良書です。そう言い切っていい。
フランシスコ・ザビエルの上陸によってもたらされたこの時代、その後、スペイン人、ポルトガル人、イタリア人など多くの宣教師が長崎を中心とした九州西岸にやってきて、宣教の理想に情熱を傾けました。
送り出したヨーロッパの人たちは彼らの情熱を村の「星」と仰ぎ、迎えた日本人は遠方からやってきた救済の「星」と仰いだ。教科書では大航海時代の一場面として通り過ぎてしまいますが、星野さんの探訪記に身を任せると、痛々しくも美しい冒険的な宣教師や信徒たちの “息づかい”が、まるでドキュメンタリー映画を映し出すような解像度で伝わってくるのです。
およそ100年を経て訪れた禁教政策によってキリシタン時代は幕を閉じられます。当時のダイナミズムを記録した多くの痕跡が消えてしまいましたが、全てが消えてしまったわけではありません。ある遺構は地中に残され、ある手紙はマニラを経由してスペインの僻村に――。
星野さんは宣教の聖具の一つだった古楽器(リュート)の奏法と格闘しながら、あるいは殉教の現場に足を運び、さらに殉教者の故郷、イベリア半島にまで足を伸ばしていきます。再現する筆は詩に満ちていて、私たちの心に迫ってきます。
私事ですが、17年前、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した『転がる香港に苔は生えない』には衝撃を受けたものです。戦争でも事件でも厄災でもなく、身の回りの日常から世界史を語り起こすノンフィクションは「新商品」といえました。
「自分に書くことなんてない」とくだを巻いていた私の目には、まさに“彗星”のように映りました。時を経て、いまだ平板なジャンルに分類されない「星野博美」という独自の領域を広げる星野さんに、直接お話を聞かせていただけるなんて光栄です。ゲンロンカフェの皆さんには感謝しかありませんが、私には聞いてみたいことがいくつもあります。
きっと、ノンフィクションを読むのが100倍楽しくなる対話に違いありません。

 

【イベント概要】

今年7月、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン」が、新たに世界文化遺産に登録された。
しかし潜伏キリシタンたちのたどってきた歴史については、日本でも十分に知られているとは言えない。

このたび文庫化される『みんな彗星を見ていた』で、著者はふとした(=私的な)興味からキリシタン、とくに禁教令以降の迫害された時代に関心をもち、長崎、さらには宣教者たちのやってきたスペインへと旅してゆく。
その過程で見えてきたのは、日本でキリシタンがどれほどきびしく弾圧されてきたのか、そして宣教師たちについて語り継いでいるスペインに比べ、日本人が彼らの歴史をいかに冷たく扱ってきたのかという事実だった。

キリシタンたちは、神父たちは、いったいなにを思っていたのか。そして彼らはどう語り継がれてきたのか。

小学館ノンフィクション大賞を受賞した『消された信仰』(小学館)で、いまも続くかくれキリシタンの信仰が世界遺産から「消されて」いることを指摘し、緻密な取材でその真相に迫った広野真嗣とともに、いまあらためて「彼ら」の足跡をたどる。

 


星野博美『みんな彗星を見ていた』(文春文庫)

 

当日のtweetのまとめはこちら

togetter

広野真嗣 Shinji Hirono

1975年、東京都生まれ。1998年に慶應義塾大学法学部法律学科卒業。神戸新聞記者を経て2002年に猪瀬直樹事務所にスタッフとして入所。2007年より石原都政、猪瀬都政で東京都専門委員。2015年10月よりフリーランスとして独立。2017年、『消された信仰』で第24回小学館ノンフィクション大賞受賞。

星野博美 Hiromi Hoshino

ノンフィクション作家、写真家。1966年、東京生まれ。香港返還前後の2年間を追った『転がる香港に苔は生えない』で第32回大宅壮一ノンフィクション賞受賞(2001年)。ルーツである外房の漁師の足跡を追った『コンニャク屋漂流記』で第2回いける本大賞(2011年)、第63回読売文学賞「紀行・随筆」賞受賞(2012年)。『みんな彗星を見ていた―私的キリシタン探訪記』では、15~16世紀の「キリシタンの時代」に生きた、ヨーロッパ出身の宣教師と日本のキリシタンの語られなかった真実を追った。他の著作は『戸越銀座でつかまえて』『島へ免許を取りに行く』『愚か者、中国をゆく』『のりたまと煙突』『銭湯の女神』『今日はヒョウ柄を着る日』など。写真集は『華南体感』『ホンコンフラワー』。読売新聞夕刊、AERA書評欄、岩波書店ホームページで連載中。

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