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友の会会員限定最前列席 前売券2,600円
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【イベント概要】
日本の社会では建築の意匠が議論の対象とならない。意匠などというものは建築デザイナーの自己中心的な表現欲求に過ぎず、建築は社会や機能のことを考えるべきだ、という主張が繰り返され、醜い建築、醜い都市、醜い風景が量産されてしまう。
ルーツは今からちょうど100年前に遡る。1914年に竣工した東京駅の構造設計等を担当した建築構造家、佐野利器は「意匠などというものは婦女子の考えること」と考え、社会の近代化に伴う都市の拡大を背景に「耐震耐火構造」「大量生産」「都市計画」などをテーマに掲げ、意匠派批判のキャンペーンを張る。日本建築の伝統と西洋から輸入された新しい技術を融合した日本独自の意匠を確立しようとしていた伊東忠太ほか意匠派が佐野らの批判に応えられれば良かったのだが、運悪く関東大震災(1923)がやってくる。
佐野は復興計画の中心となり、耐震耐火構造の学校建築を実現し、鉄筋コンクリートの工法を伝授して今日のスーパーゼネコンの基礎を作り、日本近代建築界の基礎をつくる。以来、社会と結びついているのは構造・組織派であって意匠・アトリエ派は社会から孤立した存在として扱われ、社会的な影響力のない意匠アトリエ派と意匠に興味のない構造組織派の対比が近代化、戦争、戦災復興、超高層、グローバル化とかたちを変えながら100年以上延々続いている。
その対比はどう乗り越えればいいのだろうか。1960年代、丹下健三は社会・工学・意匠を統合し得た数少ない存在であったが、現代ではかつての丹下のように社会・工学・意匠を統合することは不可能なのだろうか。
ここでは事故災害の国・日本で拡大した「意匠に興味のない工学」というモデルを乗り越えるため、「超線形設計プロセス」という工学的なフィードバックを用いて新たな意匠論を展開しようとする「批判的工学主義」を掲げる藤村の著書の刊行を記念し、伊東忠太研究を起点に広く作家研究を行う倉方俊輔氏と、組織設計事務所での実務を持ち、丹下健三研究を行う豊川斎赫氏を招き、現代における意匠の可能性を討議する。
【イベント後記】
倉方俊輔 Shunsuke Kurakata
1971年東京都生まれ。建築史家。大阪公立大学教授。早稲田大学理工学部建築学科卒業、同大学院理工学研究科修了、同博士課程満期退学。博士(工学)。日本の近現代建築を中心に歴史研究と批評を行う。著書に『京都 近現代建築ものがたり』、『東京モダン建築さんぽ』、『吉阪隆正とル・コルビュジエ』など。共著に『大阪建築 みる・あるく・かたる』、『建築家の読書術』など。監修・解説書に『伊東忠太建築資料集』などがある。
豊川斎赫 Saikaku Toyokawa
建築家・建築史家。1973年宮城県生まれ。東京大学大学院修了。
(株)日本設計を経て現在、国立小山工業高等専門学校建築学科准教授。
一級建築士、工学博士。
来年一月に開催される写真展「丹下健三が見た丹下健三」(ギャラリー間)のゲストキュレーターを務める。主著に『群像としての丹下研究室』(オーム社、2012、日本建築学会著作賞)、
『丹下健三とKENZO TANGE』(オーム社、2013)。
藤村龍至 Ryuji Fujimura
【撮影: 新津保建秀】
1976年東京生まれ。東京藝術大学美術学部建築科准教授。RFA主宰。2008年東京工業大学大学院博士課程単位取得退学。主な建築作品に「鶴ヶ島太陽光発電所・環境教育施設」(2014年)。著書に『批判的工学主義の建築』(NTT出版)、『プロトタイピング——模型とつぶやき』(LIXIL出版)、『ちのかたち』(TOTO出版)。
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- 放送開始
- 2015/10/31 22:00
- タイムシフト視聴終了
- 2015/11/07 18:00
- 放送開始
- 2015/10/01 00:00
- タイムシフト視聴終了
- 放送開始
- 2015/07/30 19:00
- タイムシフト視聴終了
- 2015/08/06 18:00
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一般823円
- 放送開始
- 2015/03/01 00:00
- タイムシフト視聴終了
- 2015/04/30 23:59
- 放送開始
- 2014/10/13 19:00
- タイムシフト視聴終了
- 2014/10/20 18:00