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【イベント概要】
2013年のあいちトリエンナーレのテーマは「揺れる大地——われわれはどこに立っているのか:場所・記憶・復活」。東日本大震災を強く意識したテーマ設定が話題を呼んだ。3.11後のアートを、現代美術のみならず、建築、パフォーミングアーツを含めてひとつのフェスティバルとしてまとめあげ、日本全国・そして世界から観客を動員する大規模な試み。芸術監督を務めた五十嵐太郎は、これまでもヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展などでキュレーターとして活躍しているものの、本業は建築史家。東北大学に研究室をもち、震災直後からは積極的に被災地を取材、復興の可能性について重要なレポートを行なってきた。『福島第一原発観光地化計画』にも、五十嵐監修の復興計画資料集が掲載されている。
最近の著書『被災地を歩きながら考えたこと』では、記憶の蓄積と継承の問題に触れ、復興のなかで震災遺構を残すことの必要性を説いている。日本では短期的なスパンで大きな地震があるため地震対策はそれなりに機能していたが、津波対策は不十分、まして原子力事故に関しては人類はほとんど知見を持っていない。では、東日本大震災と原発事故の教訓を残すため、アートと建築になにができるのか。
そしてまた『被災地から考えたこと』は旅の本でもある。同書に収録された五十嵐自身の撮影による被災地の光景は、ときに崇高であり、読者の心に訴えかける。被災地へ行くとはそもそもどういうことなのか。
あいちトリエンナーレと『福島第一原発観光地化計画』は、「被災地に行くこと」は、日本の美術と建築をどう変えるのか。五十嵐太郎と東浩紀が、建築家・藤村龍至の司会により徹底討論。
五十嵐太郎 Taro Igarashi
1967年パリ生まれ。建築史・建築批評家。1992年東京大学大学院修士課程修了。博士(工学)。現在、東北大学大学院教授。あいちトリエンナーレ2013芸術監督、第11回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展日本館コミッショナーを務める。芸術選奨新人賞。『日本建築入門』(筑摩書房)、『被災地を歩きながら考えたこと』(みすず書房)、 『モダニズム崩壊後の建築』(青土社)、『現代建築宣言文集』(共編著、彰国社)ほか著書多数。
東浩紀 Hiroki Azuma
1971年東京生まれ。批評家・作家。東京大学大学院博士課程修了。博士(学術)。株式会社ゲンロン創業者。著書に『存在論的、郵便的』(第21回サントリー学芸賞)、『動物化するポストモダン』、『クォンタム・ファミリーズ』(第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』、『弱いつながり』(紀伊國屋じんぶん大賞2015)、『観光客の哲学』(第71回毎日出版文化賞)、『ゲンロン戦記』、『訂正可能性の哲学』など。
藤村龍至 Ryuji Fujimura
【撮影: 新津保建秀】
1976年東京生まれ。東京藝術大学美術学部建築科准教授。RFA主宰。2008年東京工業大学大学院博士課程単位取得退学。主な建築作品に「鶴ヶ島太陽光発電所・環境教育施設」(2014年)。著書に『批判的工学主義の建築』(NTT出版)、『プロトタイピング——模型とつぶやき』(LIXIL出版)、『ちのかたち』(TOTO出版)。
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- 放送開始
- 2017/03/09 22:00
- タイムシフト視聴終了
- 2017/03/16 18:00
- 放送開始
- 2016/04/09 22:00
- タイムシフト視聴終了
- 2016/04/16 18:00
- 放送開始
- 2015/10/27 18:00
- タイムシフト視聴終了
- 2015/11/03 18:00
- 放送開始
- 2015/07/01 19:00
- タイムシフト視聴終了
- 2015/07/08 18:00