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友の会会員限定最前列席 前売券2,600円
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【イベント概要】
震災から3年が経過して、福島の問題に直接関心を持ちにくくなっている。しかし、今、改めて、ミクロの視点から、丁寧に見つめなおしてみると、これまで知らなかった福島の姿が浮かび上がってくることもまた事実である。震災前の福島の、あまり知られていない側面として、「サーフィンのまち」としての顔がある。日本で、サーフィンというと、湘南か千葉、少し詳しい人だと、宮崎や新島を挙げるのではないか。
福島にも、かつて、世界大会が開催され、日本のプロツアーも開催されるほどのクオリティの波があったことはあまり知られていない。その波を求めて、都会から波を目当てに訪れる人たちがいて、サーフショップがあり、地域経済圏の一翼を担っていた。当時の福島におけるサーフィンには、地域資源としての実態があった。そこで、行政を巻き込みながら、「サーフツーリズム」が構想されていた。しかし、震災が全てを変えてしまった。現状、福島の海でのサーフィンは「自粛」が要請されている。
サーフィンは、文化であり、スポーツである。よくいえば、その両方の長所を兼ね備えている。しかし、サーフィンは、日本社会において、メジャーで、マイナーな存在でもある。サーフブランドのロゴマークは、アパレルや日用品のなかで日常的に見かけるが、その実態や歴史についてはほとんど知られていないという意味においてである。
サーフィンと福島は、どのように結びつくことができるのだろうか。あるいは、福島の復興に貢献できる可能性があるのだろうか。今あらためて、福島とサーフィンの関係について、紐解いてみたい。(西田亮介)
☆西田亮介さんにとってサーフィンとは☆
「その日に海に入るか、入らないかから始まって、運転して海に向かって、サーフィンして、家に帰り着くまで、徹頭徹尾、自己責任原則が貫かれた実は個人主義的な世界観が大好きです。
全然上手くなりませんが、最近は上手くなることよりも、自分のペースで継続しながら楽しんでいます」
■
南相馬市原町区の北泉海岸は、世界的なサーフィンの名所として知られている。震災前には年間10万人ともいわれる愛好家が当地を訪れ、プロサーフィンの世界大会も開かれた。しかし、この豊かな海資源は、南相馬のまちづくりにおいて、十分に活用されてはこなかった。
そこに注目したのが、福島大学の奥本英樹だ。奥本の「南相馬市サーフツーリズム構想」は、南相馬を世界の先進地域と並ぶサーフタウンにすることを目指している。その過程で必要な安全なマリンレジャーの確立は、人材育成や雇用の促進につながり、飲食・宿泊といった既存産業も活性化が見込める。ライフセーバーの組織化、地元住民への講習会など、奥本のプロジェクトは着々と進行していた。
しかし2011年、東日本大震災により、北泉海岸は甚大な被害を受けた。現在は復旧工事の過程であり、日本サーフィン連盟はビーチ開放の見通しがつくまでの間、サーフィンを自粛するよう求めている。
だが、南相馬の復興を考えるうえで、海資源の活用は欠かせない。
サーファーが集う海を取り戻すこと、サーフシティとしての姿を確立することが、南相馬がより豊かに、力強く発展するための基盤になるのではないか?だとすればそのためにはなにが必要で、どんな課題をクリアしなければいけないのだろうか?
対談相手を務めるのは、ネット選挙の研究で知られる一方で、『大震災後の社会学』(共著、講談社現代新書)、『ソーシャル・エンタプライズ論』(共著、有斐閣)などの著書もあり、地域経済の復興や社会的企業についても詳しい社会学者の西田亮介。なにより西田は自身がサーファーであり、「サーフィン(とその研究)」をライフワークに掲げ、新島とサーフィン史についての論文(共著)を書いてもいる。
「サーフィン」という娯楽が、復興に果たす役割とはどのようなものなのだろうか。観光資源としてのサーフィン、福島におけるその展開可能性を問う。
【イベント後記】
奥本英樹 Hideki Okumoto
1967年生まれ。福島大学経済経営学類教授。NPO法人ハッピーアイランドサーフツーリズム理事、NPO法人オンザロード福島支部理事。
学問領域上の専門のほか、自然環境への配慮をテーマとした地域経済活性化プランとして「南相馬市サーフツーリズム」を提唱。サーファー、市民、行政、観光・商工業者などが連携し、海の年間活用を通じた、地域振興と市民価値向上の達成を目指している。主な著書に『ビジネスファイナンス論』(学文社)、『基本商業簿記演習』(創成社)など。
西田亮介 Ryosuke Nishida
1983年京都生まれ。日本大学危機管理学部教授/東京工業大学リベラルアーツ研究教育院特任教授。博士(政策・メディア)。慶應義塾大学総合政策学部卒業、同大学院政策・メディア研究科修士課程修了。同後期博士課程単位取得退学。同政策・メディア研究科助教(研究奨励Ⅱ)、(独)中小企業基盤整備機構経営支援情報センターリサーチャー、立命館大学大学院特別招聘准教授、東京工業大学准教授等を経て、2024年4月日本大学危機管理学部に着任。現在に至る。
専門は社会学。著書に『コロナ危機の社会学』(朝日新聞出版)『ネット選挙──解禁がもたらす日本社会の変容』(東洋経済新報社)、『メディアと自民党』(角川新書)『情報武装する政治』(KADOKAWA)他多数。
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- 放送開始
- 2020/03/13 13:00
- タイムシフト視聴終了
- 2020/03/20 23:59
- 放送開始
- 2015/07/01 23:00
- タイムシフト視聴終了
- 2015/07/08 18:00
- 放送開始
- 2015/05/01 00:00
- タイムシフト視聴終了
- 2015/06/30 23:59