ネットで
見る
-
[講義]チャンネル会員無料
-
[講義]一般1,500円
-
[講評]一般無料
〈ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校〉のスタディを生放送します。放送開始は13:00、放送終了は16:00を予定しています。
「講義」部分の放送は有料放送となります。料金は都度課金1500円です。
チャンネル会員の方は無料でご視聴いただけます。
「講評」部分の放送は一般の方でも無料でご視聴いただけます。
「講評」部分の放送については、放送翌日までタイムシフトを公開いたします。
【課題】
春学期の課題「100枚のドローイング」のあなた自身のドローイング中から、自分なりに何か最も「ひっかかり」を感じた一点を改めて選び、その一点を「契機」にして、さらにそれを「展開」した「作品」(絵画でも立体でも映像でもパフォーマンスでもなんでもいい)を制作してください。
そして、契機となったドローイングと一緒に提出してください。
秋学期からの受講生は、下記、「100枚ドローイング」の課題を読み、「短時間で自分に負荷をかける程度のドローイング」を描いてください。枚数は問いません。そして、その中で最も「ひっかかり」を感じた一点を契機に作品を制作してください。
■
【100枚のドローイング】(2016年5月29日、スタディ3課題)
ドローイングを100枚描いてください。
ドローイング(drawing)とは本来、紙にペンや鉛筆などの硬い筆記具でひっかく(draw)ように描いたものを意味しますが、ここではもっとゆるやかに、<作品>の手前にある発想の起源のようなものを素早く描き記したもの、というほどの意味です。
したがって素材も画材も問わない。紙でも紙以外でも、ひっかく線描でも筆で塗っても、写真でも、コラージュでも、立体物でも、CGでも、言葉でも何でもいい。大きさも自由です。
しかし、100枚はクリアしてください。なぜ100枚なのか。100枚そのものに根拠はないけれど、短期間に集中してできるだけ多く(だから200枚でも300枚でもいいけれど)という意味で、自分自身に負荷をかけるためです。
そして負荷をかけるのは手だけではだめです。制作しながら脳みそがしびれるほど考え続けてください。自分は何をどう描こうとしているのか。描きながら見つめ続けてください、これでいいのかどうか、眼が眩むほどに。
手と脳と眼を総動員して負荷をかけ続けても、たぶん答えらしきものは何も見つからないでしょう。でも、負荷をかけつづけていると、しだいに手と脳と眼が分離したそれぞれではなく、渾然とした内蔵感覚のようなものに変貌する一瞬が訪れる、かもしれない。
それが描くこと(制作すること)の最も根底を支えるフィジカルな力の端緒なのだと、ぼくは考えています。
最後に、自分の描いた100枚のドローイングをもう一度見直し、自分が結局は何を実現したのか、あるいは実現しようとしたのかということを、短いステートメントにして下さい。
http://school.genron.co.jp/works/gcls/2016/subjects/study3/
【イベント後記】
当日のtweetのまとめはこちら!
堀浩哉 Kosai Hori
1947年富山県生まれ。美術家。多摩美術大学名誉教授。1969年に「美共闘」(美術家共闘会議)を結成、議長を務める。2010年、東京・秋葉原のアーツ千代田3331内に多摩美術大学運営のオルタナティブ・スペース「アキバタマビ21」を開設し、プロデューサーを務める(2012年まで)。第41回ヴェネツィア・ビエンナーレ、「ユーロパリア・ジャパン’89」(ゲント現代美術館)、「今日の日本」(ルイジアナ近代美術館、デンマーク他巡回)、釜山国際アートフェスティバル、「センチュリー・シティー」(テート・モダン)、越後妻有アートトリエンナーレなど、国内外の展覧会に多数参加。近年の展覧会に「堀浩哉展─起源」(多摩美術大学美術館)、「ミニマル/ポストミニマル」(宇都宮美術館)、釜山ビエンナーレ、「1968年激動の時代の芸術」(千葉市美術館)、「ニューウエイブ現代美術の80年代」(国立国際美術館)、「堀浩哉+堀えりぜ 記憶するためにーわたしはだれ?」(丸木美術館)など。
黒瀬陽平 Yohei Kurose
1983年生まれ。美術家、美術評論家。ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校主任講師。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。博士(美術)。2010年から梅沢和木、藤城嘘らとともにアーティストグループ「カオス*ラウンジ」を結成し、展覧会やイベントなどをキュレーションしている。主なキュレーション作品に「破滅*ラウンジ」(2010年)、「キャラクラッシュ!」(2014年)、「カオス*ラウンジ新芸術祭2015『市街劇 怒りの日』」(2015年)など。「瀬戸内国際芸術祭2016」にカオス*ラウンジとして参加。著書に『情報社会の情念』(NHK出版)。