現音カフェ#1「現代音楽」に未来はあるか?──『やさしい現代音楽の作曲法』刊行記念イベント

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【登壇者より】

現代音楽は芸術の大衆化における最後の砦だとぼくは思っています。これほどアカデミズムに幽閉された分野が他にあるだろうかと思うのです。

現代美術における村上隆や会田誠、現代文学における筒井康隆や高橋源一郎、映画における園子温や三池崇史のように、ごくごくあたりまえに先端的でありながらも周縁ではない作品を発表して、しかも商品としても受け入れられているような例が、現代音楽には(目立った形では)見当たりません。

一見すると現代音楽とほとんど同じことをしているように見える人たち、たとえばノイズ・ミュージシャンや電子音楽のアーティストは、自身の作品を「現代音楽」とは呼びませんし、まわりもそうだと思ってはいません。坂本龍一や池田亮司、ボアダムスやきゃりーぱみゅぱみゅは「現代音楽」でしょうか?
単に言葉の問題とはいえ、「現代音楽」という括りは現代美術や現代文学とは全く違った様相を持って私たちの前に立ちはだかります。

現代音楽の真っ只中で違った独自性と話題性を持つ新垣隆さんと川島素晴さん、現代音楽に限りなく近い分野で大衆支持と先端を併せ持つ渋谷慶一郎さん、これら先輩方と一緒に、現代音楽という言葉が指し示すものや、言葉にはなっていないけれど現実に存在する問題を明らかにしつつ、ぼく自身は現代音楽のアウトサイダーとしてやや穿った見方で横槍を入れることができればと思います。
(木石岳)

【イベント概要】

ジョン・ケージの死から25年。十二音技法の登場からもうすぐ100年。
「無調で、リズムが複雑で、小難しくて近寄りがたい」という現代音楽に対するジャンルイメージは、いまだ強固なものとして存在しています。

そんななか、今年4月に刊行された『はじめての〈脱〉音楽――やさしい現代音楽の作曲法』(自由現代社)は、現代音楽の作曲技法を平易なことばで解説し、楽曲制作者のみならず、「現代音楽がわからない」という人々に向けた啓蒙書としても読むことができる本として出版されました。

しかし、書籍のなかで取り上げられているのは20世紀の現代音楽が中心。
監修者・川島素晴さんへの巻末インタビューでは「90年代以後はメインストリームが生まれにくくなっている。90年代以後って、目新しいものってあんまりない」と語られており、21世紀の現代音楽をめぐる状況は不透明なものともなっています。

今回のイベントでは、音楽界の最前線で活躍する川島素晴さん、渋谷慶一郎さん、新垣隆さんをお呼びし、21世紀以降の現代音楽の行方について、存分にお話しいただきます。
司会は『やさしい現代音楽の作曲法』編著者である木石岳さんにお務めいただきます。

 


木石岳編著、川島素晴監修『はじめての〈脱〉音楽――やさしい現代音楽の作曲法』(自由現代社)

 

【イベント後記】

 

当日のtweetのまとめはこちら

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川島素晴 Motoharu Kawashima

東京芸術大学、同大学院修了。1992年秋吉台国際作曲賞、1996年ダルムシュタット・クラーニヒシュタイン音楽賞、1997年芥川作曲賞、2009年中島健蔵音楽賞、2017年一柳慧コンテンポラリー賞等を受賞。いずみシンフォニエッタ大阪プログラムアドバイザー等、現代音楽の企画・解説に数多く携わり、2016年9月には北海道テレビ「タモリ倶楽部」の現代音楽特集にて解説者として登壇。指揮、ピアノ、打楽器、声等、自作や現代音楽作品を中心に、様々な演奏活動にも携わっている。日本作曲家協議会理事。国立音楽大学准教授。

渋谷慶一郎 Keiichiro Shibuya

音楽家。1973年生まれ。東京芸術大学音楽学部作曲科卒業。2002年に音楽レーベルATAKを設立、国内外の先鋭的な電子音楽作品をリリースする。代表作にピアノソロ・アルバム『ATAK015 for maria』『ATAK020 THE END』、パリ・シャトレ座でのソロコンサートを収録した『ATAK022 Live in Paris』など。また、映画「はじまりの記憶 杉本博司」、ドラマ「TBSドラマSPEC」など数多くの映画・TVドラマ・CMの音楽も担当。2012年には、初音ミク主演による世界初の映像とコンピュータ音響による人間不在のボーカロイド・オペラ「THE END」をYCAMで発表。同作品はパリ・シャトレ座を皮切りに現在も世界中で公演が行われており上演要請が絶えない。2017年、5月にパリ・オペラ座でパリ・オペラ座・エトワール、ジェレミー・ベランガールとビデオ・アーティストチームのエイドリアンM & クレアBとのコラボレーションによる「Scary Beauty」のダンスバージョンを発表。アンドロイドとオーケストラによるモノオペラ「Scary Beauty」を今年9月にオーストラリアで初演した。国内では10月に高野山で声明とコラボレーションするなど様々な試みに挑戦している。これまでにアーティストの杉本博司、複雑系研究者の池上高志、ロボット学者の石黒浩、パリ・オペラ座・エトワールのジェレミー・ベランガールなど数多くのアーティスト、またルイヴィトンやピガール、エルメネジルド・ゼニアといったファッションブランドともコラボレーションを展開している。現在は東京とパリを拠点に活動を展開している。

新垣隆 Takashi Niigaki

作曲家/ピアニスト。1970年東京都出身。4歳よりピアノを始める。千葉県立幕張西高校音楽科に進学。この頃、自作の曲をアマチュア・オーケストラが演奏して自分で指揮するという機会を得てドビュッシーや武満徹的要素を交えた曲をつくる。1989年桐朋学園大学音楽学部作曲科に入学。在学中、若き同志による型破りな音楽に視覚的な要素を加えた演奏会「冬の劇場」に参画。卒業後は作曲家ピアニストとして多岐にわたり精力的に活動する。作曲家としては、昭和期における作曲家達の研究に従事し現代音楽を主体としつつ映画や音楽やCM音楽の作曲も手掛ける。作曲を南聡、中川俊郎、三善晃、ピアノを中岡秀彦、河内純、夢藤哲彦、森安耀子の各氏に師事。2014年2月、佐村河内守のゴーストライターを18年間務めていた事を告白。「交響曲第一番HIROSHIMA」「ヴァイオリンのためのソナチネ嬰ハ短調」等の作曲家として、俄かに脚光を浴びる。2015年10月「ピアノコンチェルト新生」、2016年8月「交響曲連祷Litany」、その後も多くの作品を発表。最近ではテレビやラジオ番組等に出演し、親しみやすいキャラクターとして活躍している。2018年3月には川谷絵音プロデュースのロックバンド「ジェニーハイ」にキーボーディストとして参加。2018年度より桐朋学園大学の非常勤講師に復帰。

木石岳 Gaku Kiishi

文筆家、作曲家。文学・中国武術・先端科学をドッキングするエレクトロ・ポップユニット「macaroom」代表。歌詞の音響的機能を独自に体系化し、ポップ作品として発表している。慣例化されたジョン・ケージ演奏に疑問を呈する試み『cage out』のリリースなど、現代音楽に関連した取り組みも行なっている。

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