【『アイデア』387「現代日本のブックデザイン史 1996–2020」刊行記念連続トークイベント 】 ブックデザインはあります!──祖父江慎と語る、これまでの装丁、これからの装丁、そしていつかの出版史

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【イベント概要】

出版産業が経済的ピークを迎えた1996年から現在までのブックデザインをまとめることでブックデザイン史を通じた出版史の記述を試みた『アイデア』387「現代日本のブックデザイン史 1996–2020」。その編集チームがブックデザインシーンの重要人物をゲストに迎える連続トークシリーズの、第5弾にしてひとまずの最終回を開催するのは、本イベントをスタートさせたはじまりの地・五反田ゲンロンカフェ。

出版とブックデザインのこれからを考えようと、編者3名のいささか暑苦しい思いをぶつけた『アイデア』387だったが、当人たちの期待も虚しく、「こんな特集間違ってるぜ! これがほんとうのブックデザイン史だ!」的なリアクションはほぼないまま雑誌販売期間は終了。おいおいおい、そんなことでいいのか、いやいやこれで議論が途絶えていいわけがないと、年をまたいでイベントを開催するからには、いままでゲストに呼ぶことを避けてきたザ・ラスト・オブ・巨匠を招聘せねばなるまい……ということで今回お招きするのは祖父江慎。1990年にコズフィッシュを設立、独立のその年に手がけた吉田戦車『伝染るんです。』第1巻の、あらゆる編集・デザイン・印刷事故を意図して「設計」した装丁は、いまも出版界の語り草だ。以後、「一体全体、どうやったらそんな仕様が通るの!?」という常識ナニソレ的ブックデザインを世に出し続けている。
エキセントリックとも呼べるデザインとそのキャラクター、さらには自身のTwitterにおけるつぶやき【○○のデザインさん】シリーズも相俟って、どこか「かわいいキャラ」ポジションの祖父江だが、そのデザインの根底にはじつはだれよりもロジカルな思考がある(はず/あってほしい)。伝説的雑誌『遊』の投稿欄にハガキを送り続けていた少年・祖父江慎は、いかにしていまの祖父江慎になりしか——果たして編者3名は、祖父江の「デザインポエジーおじさん」的擬態を剥ぎ取り、彼が見つめる過去と現在と未来、そして胸に秘められた本音に迫り、2019年10月からはじまった連続トークのグランドフィナーレを無事飾ることができるのか——真顔で真面目にマジにデザインを語る(かもしれない)祖父江慎を見られる最初で最後のチャンス!? ぜひお運びください。

 

『アイデア』387号/IDEA No.387
http://www.idea-mag.com/idea_magazine/387/
現代日本のブックデザイン史 1996-2020
企画・編集:長田年伸,川名潤,水戸部功,アイデア編集部
デザイン:LABORATORIES(加藤賢策,岸田紘之)
撮影:GTTGHM(扉写真),青柳敏史(書影)

 

当日のtweetのまとめはこちら

togetter

祖父江慎 Shin Sobue

1959年、愛知県生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科を中退後、グラフィックデザイナー、アート・ディレクターとして活躍しながら、現在、コズフィッシュ代表。すべての印刷されたものに対する並はずれた「うっとり力」をもって、日本のブックデザインの最前線で幅広いジャンルを手がけている。スヌーピーミュージアム東京、ミッフィー展ほかの展覧会ブラフィック、グッズデザインにも力を発揮する。過去の仕事をまとめた『祖父江 慎+cozfish』(PIE BOOKS)は絶賛発売中。AGI、TDC会員。

川名潤 Jun Kawana

1976年千葉県生まれ。プリグラフィックスを経て2017年川名潤装丁事務所設立。多数の書籍装丁,雑誌のエディトリアル・デザインを手がける。

水戸部功 Isao Mitobe

1979年生まれ。2002年、多摩美術大学卒業。在学中から装幀の仕事をはじめ、現在に至る。2004年、造本装幀コンクール展 審査委員奨励賞受賞。2011年、第42回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。

長田年伸 Toshinobu Nagata

1980年東京生まれ。装丁/編集/執筆。中央大学で中沢新一の薫陶を受け、春風社編集部を経て、朗文堂新宿私塾でタイポグラフィを学ぶ。日下潤一のアシスタントを務め2011年に独立。主な仕事に鈴木一誌『ブックデザイナー鈴木一誌の生活と意見』、『アイデア』379「ブックデザイナー鈴木一誌の仕事」(以上、誠文堂新光社)など。

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2020/07/30 00:00
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2020/04/15 18:00
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2020/04/22 23:59