ネットで
見る
-
チャンネル会員無料
-
一般990円
-
チャンネル会員無料
-
一般500円
-
チャンネル会員無料
-
一般500円
-
チャンネル会員無料
-
一般1,000円
※ ナルコさんは台湾滞在中のため、ビデオ通話を使用しての出演となります。
【イベント概要】
大好評「コロナ禍の世界から」シリーズ! 新型コロナウィルスが蔓延する激動の状況下について、世界各国の現地にいる識者とオンラインでつなぎ、ゲンロンの上田洋子が聞き手となってお話をうかがいます。
第7弾となる今回は、台湾で滞在制作中のアーティスト、ナルコさんがご登場です。
【登壇者より】
初めまして、現在台湾に滞在中のナルコと申します。
私は今年の2月から3月にかけて開催した「台灣黑暗觀光考察團」(邦訳:台湾ダークツーリズムツアー)と、夏に開催される「綠島人權藝術季」(邦訳:緑島人権芸術祭)にてツアーを作品として発表しました。
ツアーの目的は、台湾の日常から排除されたり忘却されている歴史や人々に出会い直すことです。その出会いを通して、多層的な視点で歴史を認識し未来について考えることを目指しています。
コロナ禍の世界の中でも防疫対策が評価されていた台湾では、5月15日より感染者の増加に伴い警戒レベルが引き上げられ街は自主的ロックダウンの状態となりました。疫病が浮き彫りにした様々な課題に今まさに直面している中で、台湾社会がどう向き合っているのかその歴史背景の共有。そして今後世界にとって台湾はどういう役割を担うのかについて、ダークツーリズムを通して模索していきたいと思います。(ナルコ)
===
ナルコさんは世界の負の記念碑や、戦争のメモリアルを調査し、作品を作っているアーティストです。
最近は複数の揺れる蒋介石像からなる個展「静粛的雕像」が話題を呼びました。
また、今年の2月には、クラウドファンディングを利用しつつ、これまでに蓄積してきた綿密なリサーチに基づいた台湾ダークツーリズムのガイドブック『台湾暗闇観光指南』を出版しています。台湾の複雑な歴史を記念碑から知ることができる、たいへん優れた本です。
一刻も早く、このガイドブックを持って台湾を訪問したいところですが、コロナ禍ではそれもままなりません。現在、台湾に滞在して制作を行っているナルコさんにオンラインでご登壇いただき、台湾のダークツーリズムについて、また、観光と密接に絡み合うご自身の制作について、お話を伺います。
コロナ禍における台湾社会についても、現地の状況をお話いただきたいと思います。
ナルコさんの『台湾暗闇観光指南』は、ゲンロンの『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド』とも呼応するようなお仕事です。事故後35年のチェルノブイリについても、少しだけお話しできればと思っています。(上田洋子)
※ 放送のみ(会場は無観客)のイベントです。
※ ナルコさんは台湾滞在中のため、ビデオ通話を使用しての出演となります。
ナルコ『台湾黒暗観光指南 Taiwan Dark Tourism Guide』
ナルコ narco
美術家。歴史上の否定的な土地やモニュメントを用いて、新たな視点を獲得するための彫刻作品やプロジェクトを発表している。2016年よりダークツーリズムの研究を始め、台湾と日本を往来する生活を送っている。
主な展示や上演に「第20 回岡本太郎現代芸術賞展」神奈川/岡本太郎美術館、「す地平せん」横浜・東京、「静粛的雕像」東京/TAV GALLERY、「台灣黑暗觀光考察團」台北/寶藏巖國際藝術村、「火燒島黑暗觀光考察團」綠島/国家人権博物館。
上田洋子 Yoko Ueda
撮影=Gottingham
1974年生まれ。ロシア文学者、ロシア語通訳・翻訳者。博士(文学)。ゲンロン代表。早稲田大学非常勤講師。2023年度日本ロシア文学会大賞受賞。著書に『ロシア宇宙主義』(共訳、河出書房新社、2024)、『プッシー・ライオットの革命』(監修、DU BOOKS、2018)、『歌舞伎と革命ロシア』(編著、森話社、2017)、『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド』(調査・監修、ゲンロン、2013)、『瞳孔の中 クルジジャノフスキイ作品集』(共訳、松籟社、2012)など。展示企画に「メイエルホリドの演劇と生涯:没後70年・復権55年」展(早稲田大学演劇博物館、2010)など。