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【イベント概要】
1917年と1920年、イギリスのコティングリー村に住むふたりの少女が「妖精」を撮った。シャーロック・ホームズの生みの親であるアーサー・コナン・ドイルが雑誌「ストランド・マガジン」で紹介したことから、妖精写真は広くイギリス中に知られることになり、その真偽をめぐってセンセーションを巻き起こした。しかし1983年、当時の少女たちは、妖精は紙のイラストを切り抜いたものであり、写真は捏造だったと告白。いまでは半世紀以上にわたって社会をだまし続けた事件として広く知られている。
この度ゲンロンカフェでは、貴重な新資料とともに同事件を紹介する『コティングリー妖精事件――イギリス妖精写真の新事実』(青弓社)の刊行記念として、同書の編著者である千葉工業大学教授の浜野志保氏、写真家の大山顕氏の対談番組を生配信する。
妖精は、なぜ見えてなくても写ると信じられたのか。近代視覚文化史を専門とし、心霊写真やトリック写真にも造詣が深い浜野氏は、単著『写真のボーダーランド』でも、現実と虚構との関係を問いなおす妖精写真の魔術的な魅力について鋭い考察を展開している。
大山氏も『新写真論』の第7章「妖精の写真と影」で同事件を取り上げた。写真の妖精に影がないことと、自撮りライトに照らされたスマホのポートレート写真を結びつけ、スリリングな写真論を広げている。大山氏は『新写真論』の心霊写真をめぐる論考では、浜野氏の『写真のボーダーランド』を参照した。
写真というメディアの本質を浮かび上がらせる妖精写真。見るとはなにか? 写るとはなにか? 写真にとって本物とはなにか? ゲンロンカフェならではの刺激的な議論を乞うご期待!
※ 放送のみ(会場は無観客)のイベントです。
井村君江、浜野志保 編著『コティングリー妖精事件――イギリス妖精写真の新事実』(青弓社)
大山顕『新写真論ーースマホと顔』(ゲンロン)
大山顕 OHYAMA Ken
フォトグラファー/ライター。1972年11月3日生まれ。1998年千葉大学工学部修了。研究テーマは工場構造物のコンバージョン提案。工業地域を遊び場としてきた生い立ちがこの論文に結実。卒業後松下電器株式会社(現Panasonic)に入社。シンクタンク部門に10年間勤めた後、フォトグラファーとして独立。出版、イベント主催などを行っている。
主な著書に『工場萌え』『団地の見究』(共に東京書籍)『ジャンクション』(メディアファクトリー)、『ショッピングモールから考える——ユートピア・バックヤード・未来都市』(東浩紀との共著、幻冬舎新書)『新写真論 スマホと顔』(ゲンロン)。
浜野志保 Shiho Hamano
1974年愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、東京都立大学大学院人文科学研究科満期退学。現在、千葉工業大学創造工学部教授。専門は近代視覚文化史、境界科学文化史。2016年から神智学者エドワード・L・ガードナーの遺品の調査に関わり、2017年「コティングリー妖精事件」展(うつのみや妖精ミュージアム)、2018年「コティングリー妖精事件と神智学者ガードナー」展(名古屋大学プロジェクトギャラリー「clas」)、同年「コティングリー妖精事件関連資料」展示(第10回恵比寿映像祭「インビジブル」、東京都写真美術館)での監修・解説を担当した。著書に『写真のボーダーランド-X線・心霊写真・念写』(青弓社)、『コティングリー妖精事件ーイギリス妖精写真の新事実』(青弓社、井村君江との共編著)、訳書にタイラー・コーエン『創造的破壊ーグローバル文化経済学とコンテンツ産業』(作品社)など。現在の研究テーマは19-20世紀ドイツにおけるダウジングと筆跡学。