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【イベント概要】
文化人類学者の近藤祉秋さん、文筆家の吉川浩満さんによる対談イベントを開催します。近藤さんは今年10月、慶應義塾大学出版会より単著『犬に話しかけてはいけない──内陸アラスカのマルチスピーシーズ民族誌』を刊行しました。
「マルチスピーシーズ民族誌」とはなんでしょうか。これまでの人類学は人間を中心に民族誌を記述してきましたが、マルチスピーシーズ民族誌では人間以外の動植物や精霊、土地との関係性などにもスポットライトを当て考察や記述がされます。
そんなマルチスピーシーズ民族誌や環境人文学の視点から、近藤さんがフィールドワークを行ったのは内陸アラスカ先住民の人々。彼らにはかつて「犬に話しかけてはいけない」という禁忌があったそうです。人間以外の存在と「交感しすぎない」ことで共生する彼らから、「人新世」と呼ばれる時代に生きる私たちはどのような知見を得ることできるでしょうか。
『理不尽な進化』『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』など、自然史や科学技術の発展などを背景に人文的な考察をしてきた吉川さんをお相手に、「自然との共生」をめぐって幅広く議論をしていただきます。
ちなみに近藤さんは、2019年に刊行された『犬からみた人類史』の編著も手がけています。犬に対して並々ならぬ想いをよせる吉川さんと、犬トークが白熱する場面もあるかも……?
また12月のゲンロンカフェは、翌8日に里見龍樹×篠原雅武「〈人新世〉はどこへゆく?──人類学と環境哲学の現在地」を開催。あわせてお楽しみください!
※ 放送のみ(会場は無観客)のイベントです。
近藤祉秋『 犬に話しかけてはいけない──内陸アラスカのマルチスピーシーズ民族誌 』(慶應義塾大学出版会)
近藤祉秋 Shiaki Kondo
専門:文化人類学、アラスカ先住民研究。博士(文学)。内陸アラスカ先住民の人々の間でフィールドワークをおこない、狩猟・漁撈や多種との関係性を軸に調査研究を進めている。著書に『犬に話しかけてはいけない——内陸アラスカのマルチスピーシーズ民族誌』(慶應義塾大学出版会、2022年)。編著に『食う、食われる、食いあう マルチスピーシーズ民族誌の思考』(吉田真理子との共編、青土社、2021年)などがある。
吉川浩満 Hiromitsu Yoshikawa
1972年生まれ。文筆家、編集者、配信者。慶應義塾大学総合政策学部卒業。国書刊行会、ヤフーを経て、文筆業。晶文社にて編集業にも従事。山本貴光とYouTubeチャンネル「哲学の劇場」を主宰。
著書に『哲学の門前』(紀伊國屋書店)、『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である 増補新版』(ちくま文庫)、『理不尽な進化 増補新版』(ちくま文庫)、『人文的、あまりに人文的』(山本貴光との共著、本の雑誌社)、『その悩み、エピクテトスなら、こう言うね。』(山本との共著、筑摩書房)、『脳がわかれば心がわかるか』(山本との共著、太田出版)、『問題がモンダイなのだ』(山本との共著、ちくまプリマー新書)ほか。翻訳に『先史学者プラトン』(山本との共訳、メアリー・セットガスト著、朝日出版社)、『マインド──心の哲学』(山本との共訳、ジョン・R・サール著、ちくま学芸文庫)など。