「ゲンロン 大森望 SF創作講座」の授業です。担当講師は斜線堂有紀先生、田中玲遠先生、大森望先生です。
【スケジュール】
1限 19:00-20:00:講義
2限 20:10-22:10:梗概講評会
3限 22:20-23:20:実作講評会
【梗概講評会】
「最初と最後でタイトルの意味が反転する物語を書いてください」
自分は何作家かと問われれば、大喜利作家なのではないかと思います。というのも、アンソロジーや特集で何かしらテーマを与えられた時にこそ、私は最も生き生きと小説を書けるからです。難しく面白い縛りを与えられると、そこであれこれ試行錯誤したくなってしまうのですね。実を言うと、私は受講生でもないのに超・SF作家育成サイトのテーマを参考に梗概を作成しては一人で四苦八苦していました。何せ、どれも考えると面白そうなので。このテーマで書けば面白いに違いないだろう、というテーマは見ているだけで楽しい。金脈です。
そんな私が自分に課されて最も想像力が湧くものは何だろう、と考えた時にこれが浮かびました。
奇想による読者への掴みだけで勝負しているような作家が考える究極の掴みとはタイトルです。今回はこれで読者を翻弄し尽くしてやりませんか。この縛りで生まれるものは絶対に面白いに違いありません。
(斜線堂有紀)
ゲンロン 大森望 SF創作講座 – ゲンロンスクール
SF創作講座2023課題 – 超・SF作家育成サイト
ゲンロン 大森望 SF創作講座 – Facebook
斜線堂有紀 Yuki Shasendo
小説家。主にミステリとSFの分野で活動している。六年目に差し掛かり、作家として生き残る為に日々一生懸命頑張っている。最近はアニメの脚本などもやっている。今一番したいことはメディアミックス。Twitterは@syasendouで運用している。主な著書に『回樹』『楽園とは探偵の不在なり』など。
田中玲遠(集英社) Leon Tanaka
1997年生まれ。集英社小説すばる編集部所属。
大森望 Nozomi Ohmori
1961年高知生まれ。書評家・SF翻訳家・SFアンソロジスト。〈ゲンロン 大森望 SF創作講座〉主任講師。著書に『21世紀SF1000』、『新編・SF翻訳講座』、《文学賞メッタ斬り!》シリーズ(豊崎由美と共著)、《読むのが怖い!》シリーズ(北上次郎と共著)など。アンソロジーに《NOVA 書き下ろし日本SFコレクション》、《不思議の扉》の各シリーズのほか、『星雲賞SF短編傑作選 てのひらの宇宙』など。訳書にコニー・ウィリス『ブラックアウト』『オール・クリア』など多数。2013年には『NOVA』が第34回日本SF大賞特別賞を受賞。