ゲンロン 大森望 SF創作講座 第9期#1授業1

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「ゲンロン 大森望 SF創作講座」の授業です。担当講師は小浜徹也先生と井手聡司先生、大森望先生です。

【スケジュール】

1限 15:00-16:00:導入・講義

2限 16:15-21:00:第1課題梗概講評会・自己紹介

【第1課題】

「50年後の未来を舞台にした物語を書いてください」

 SFはしばしば「未来の文学」と呼ばれます。
 とはいえ、SFイコール未来を描く小説ということではありません。現代を舞台にしたSFもあれば、過去を舞台にした歴史SFや時代SFもたくさんあります。
 しかし、未来を舞台にした小説は、多くの場合、SFと呼ばれます。「未来を書けばSFになる」と言っても、まあだいたいのところ、まちがいでないでしょう。何を書けばSFになるのかわからないという人は、とりあえず未来の話を書けばいいのです。
 というわけで、初回の課題として、「今から50年後の未来を舞台にした物語」を設定しました。私はこの目で見られない可能性が高いですが、受講生のみなさんにはまだ存命の人も多いでしょうから、絵空事ではありません。
 ただし、50年後の未来を予測しろという課題ではないことに注意してください。50年後の世の中はこう変わっているということを書くのではなく、あなたが想像した50年後の世の中を舞台にして、登場人物を動かし、物語をつくってください。未来の設定や未来史年表を梗概で細かく説明する必要はありません(どうしても書きたければ、アピール文に書いてください)。設定と有機的に結びついたキャラクターやストーリーを書くことを心がけてください。50年後の世の中が現在と全然変わっていなくても、それに必然性(説得力)があれば、それでもかまいません。
 50年後と言えば西暦で言えば2075年。日本SF作家クラブ編のアンソロジー『2084年のSF』(ハヤカワ文庫JA)が参考になるかもしれません(もちろん、参考にしなくてもかまいません)。
(大森望)

梗概の提出作品一覧はこちら
 
ゲンロン 大森望 SF創作講座
SF創作講座2025課題 – 超・SF作家育成サイト

小浜徹也 Tetsuya Kohama

1962年、徳島県生まれ。京都大学SF研究会OB。1986年に東京創元社へ入社し、編集者として一貫してSFを担当。近年の担当書籍は、松崎有理、宮内悠介、酉島伝法、高山羽根子など創元SF短編賞出身者の作品、中村融のテーマSFアンソロジーや、2016年に始めた創元SF文庫の新版・新訳版シリーズ〈SFマスターピース〉など。ウンベルト・エーコと島崎博の来日イベントの司会をつとめたことが生涯の自慢。2000年に柴野拓美賞を受賞。

大森望 Nozomi Ohmori

1961年高知生まれ。書評家・SF翻訳家・SFアンソロジスト。〈ゲンロン 大森望 SF創作講座〉主任講師。著書に『21世紀SF1000』、『新編・SF翻訳講座』、《文学賞メッタ斬り!》シリーズ(豊崎由美と共著)、《読むのが怖い!》シリーズ(北上次郎と共著)など。アンソロジーに《NOVA 書き下ろし日本SFコレクション》《不思議の扉》の各シリーズのほか、『星雲賞SF短編傑作選 てのひらの宇宙』など。訳書にコニー・ウィリス『ブラックアウト』『オール・クリア』など多数。2013年には『NOVA』が第34回日本SF大賞特別賞を受賞。

井手聡司(早川書房) Satoshi Ide

1971年、東京都生まれ。青山学院大学SF研究会OB。2006年に早川書房へ入社し、編集者として一貫してSFを担当。近年の担当書籍は、山本弘、小林泰三、上田早夕里、月村了衛、宮内悠介、藤井太洋、芝村裕吏、籘真千歳および海外SF展開中。1996年に小松左京、松井孝典、金子隆一による火星探査パネルの司会をつとめたことが生涯の自慢。賞罰なし。

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放送開始
2025/10/25 15:00
放送終了
無期限