「ゲンロン 大森望 SF創作講座」の授業です。担当講師は宮澤伊織先生と溝口力丸先生と大森望先生です。
【スケジュール】
1限 19:00-20:00:講義
2限 20:10-22:10:梗概講評会
3限 22:20-23:20:実作講評会
【第5課題】
「エンタメSFを考えてください」
エンターテインメント性のある小説を書くというのはつまり、面白い小説を書いて読者を楽しませるということですが、楽しさとはなんでしょうか。面白さとは、何によって保証されるのでしょうか。そして、読者とはたとえばどこの誰なのでしょうか。
小説を書き始めたばかりの人は、なかなか読者の存在にまで意識が向かないものです。この小説を読むのは誰なんだろう、誰が読むと喜んでくれるんだろう。自分はこれを、誰に読んでほしいんだろう。
ジャンルは読者に対して「だいたいこの辺の面白さを提供するよ!」と宣言する旗印です。ミステリにはミステリの、ホラーにはホラーの、SFにはSFの面白さが期待されます。
ジャンルと読者を意識して、エンタメSFを考えてみてください。きっとあなたの思うSFの面白さや、曖昧だった読者の存在の輪郭が見えてくると思います。
(宮澤伊織)
宮澤伊織 Iori Miyazawa
小説家。2011年『僕の魔剣が、うるさい件について』でデビュー。2015年『神々の歩法』で第6回創元SF短編賞を受賞。『裏世界ピクニック』、『ときときチャンネル』、『ウは宇宙ヤバイのウ!』など、SF・ホラーの分野で小説を書くほか、VTuber「バーチャルワオキツネザルのワオ」として思い出したように活動する。冒険企画局に所属し、『インセイン』『シノビガミ』『サタスペ』など無電源ゲームの製作にもリプレイや世界観の執筆という形で参加している。
溝口力丸(ミックスグリーン) Rikimaru Mizoguchi
2014年早川書房に入社、SFマガジン編集部所属。2021年より同誌編集長。2025年11月より株式会社ミックスグリーン所属。担当書籍にチャック・パラニューク『ファイト・クラブ〔新版〕』(ハヤカワ文庫NV)、『ハヤカワ文庫SF総解説2000』(単行本)、柴田勝家『クロニスタ 戦争人類学者』『ニルヤの島』(ハヤカワ文庫JA)など。
大森望 Nozomi Ohmori
1961年高知生まれ。書評家・SF翻訳家・SFアンソロジスト。〈ゲンロン 大森望 SF創作講座〉主任講師。著書に『21世紀SF1000』、『新編・SF翻訳講座』、《文学賞メッタ斬り!》シリーズ(豊崎由美と共著)、《読むのが怖い!》シリーズ(北上次郎と共著)など。アンソロジーに《NOVA 書き下ろし日本SFコレクション》、《不思議の扉》の各シリーズのほか、『星雲賞SF短編傑作選 てのひらの宇宙』など。訳書にコニー・ウィリス『ブラックアウト』『オール・クリア』など多数。2013年には『NOVA』が第34回日本SF大賞特別賞を受賞。