「ゲンロン 大森望 SF創作講座」の授業です。担当講師は飛浩隆先生と塩澤快浩先生と大森望先生です。
【スケジュール】
1限 19:00-20:00:講義
2限 20:10-22:10:梗概講評会
3限 22:20-23:20:実作講評会
【第6課題】
「「ことの顛末」を「順番」に「語って」ください」
長丁場の講座、お疲れさまです。
ここらで一息入れて、講座終盤に向けストレッチ体操をします。のびのびと文章をほぐしていきましょう。
■3つの条件を満たしたSF小説の梗概の提出を求めます。
1「ことの顛末」
何かの事件、事象、できごとを発端から終局まで扱うこと。
宇宙大のマクロなイベントでも身辺のミニマルなエピソードでも。なおオープンエンディングやリドル・ストーリーは不可。きっちりお話を終わらせること。
2「順番」
作中のできごとは時系列順(発生した順番)に書かれていること。
3「語る」
お話には語り手によって語られること。ただし登場人物を語り手としてはいけません。語り手は1名のみとします。
語り手とは、たとえば次のようなものです。事象を観察していた(いる)第三者、落語家や講談師、登場人物の子孫や後年の歴史家、おとぎ話をしてくれるお母さん、全知全能の神(作者)などなど。正体不明でもかまいません。
■1と2は梗概に記載してください。3をどうするかはアピール文に明記すること。
【注意!】
語り手や語りには仕掛けを仕組まないこと。(「意外な正体」や叙述トリックなど。)シンプルに、そして親切に「語る」ことに注力してください。
*今回は梗概選抜からあとが本番と思っておいてください。(くわしくは当日お話します。)
■講義時間の前半では「小説の文章」について飛が考えていることの一部を簡潔にお話しします。
後半は、小説の文章についての悩み、質問を受け付け、みんなで考えてみる時間にします。聞いてみたいことがあったら教えてね。
(飛浩隆)
飛浩隆 Hirotaka Tobi
塩澤快浩(早川書房) Yoshihiro Shiozawa
編集者。1968年、長野県生まれ。1991年、早川書房に入社。96年、第8代〈SFマガジン〉編集長に就任(09年に退任後、13年に再任)。02年、《ハヤカワSFシリーズ Jコレクション》を創刊。野尻抱介『太陽の簒奪者』、飛浩隆『グラン・ヴァカンス』などを送り出し、日本SFの新たな中核をつくりだす。翌03年には、ハヤカワ文庫JAの新レーベル「次世代型作家のリアル・フィクション」を立ち上げ、冲方丁『マルドゥック・スクランブル』を3カ月連続刊行。07年には円城塔と伊藤計劃のデビュー単行本を手がけた。12年にはハヤカワSFコンテストを創設、選考委員もつとめている。
大森望 Nozomi Ohmori
1961年高知生まれ。書評家・SF翻訳家・SFアンソロジスト。〈ゲンロン 大森望 SF創作講座〉主任講師。著書に『21世紀SF1000』、『新編・SF翻訳講座』、《文学賞メッタ斬り!》シリーズ(豊崎由美と共著)、《読むのが怖い!》シリーズ(北上次郎と共著)など。アンソロジーに《NOVA 書き下ろし日本SFコレクション》、《不思議の扉》の各シリーズのほか、『星雲賞SF短編傑作選 てのひらの宇宙』など。訳書にコニー・ウィリス『ブラックアウト』『オール・クリア』など多数。2013年には『NOVA』が第34回日本SF大賞特別賞を受賞。