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友の会会員限定最前列席 前売券2,600円
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友の会会員 前売券2,100円
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友の会会員 当日券2,600円
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【イベント概要】
今年1月に行われた「今、日本現代美術に何が起こっているのか」の第2弾!
今回は東京大学准教授で現代美術史が専門の加治屋健司さん、国立西洋美術館研究員の新藤淳さん、ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校主任講師の黒瀬陽平さん、カオス*ラウンジの梅沢和木さんと藤城嘘さんをお迎えし、日本の新しい現代美術について激論を交わします!
2020年まで、まだ2年以上を残した状態で総括するのは早すぎる、と思われるかもしれない。しかし、あまりにも大きく世界が揺れ動いた2010年代について、あらためて振り返る機会がこれまで十分にあったとは言えないだろう。しかも、2020年には東京オリンピック・パラリンピックが迫っている。議論は冷静なうちにするほうがよい。
それだけではない。思えば、私たちは2010年代について、すでに「忘却」をはじめているのではないか。
言うまでもなく、私たちにとって2010年代という時代は、2011年3月11日の東日本大震災によって決定的に方向付けられた。「震災後の時代」である。
にもかかわらず、2010年代半ばを過ぎた頃から、「震災後の時代」は急に影を潜めていったように見える。人々はだんだんと震災について語らなくなり、かわりに、トランプ大統領や北朝鮮の話題が大きくなった。さしあたって、その変化を「震災後の時代」から「ポスト真実の時代」へ、と呼ぶこともできるだろう。
しかし、もちろんそれは「震災後の時代」の問題が解消したことを意味しない。次々と起こる世界的事件の波に、私たちの記憶が押し流されていっているに過ぎない。
日本現代美術も、同じ状況である。2010年代には、多くの重要な事件や素晴らしい展覧会があり、また、あまりにもくだらない事件や酷い展覧会もあった。たくさんのテーマやキーワード、「流行」と言ってよいものすら、あっただろう。
それらの記憶が押し流れてしまう前に、一度、総括をしてみたい。
そして、今回お招きしたゲスト、加治屋健司さんと新藤淳さんも、それぞれこの特集に寄稿されている。2010年代の日本現代美術を総括するイベントとして、これ以上ないタイミング、そして座組みなのではないかと思う。
登壇者のみなさんには、それぞれ冒頭にまとまったプレゼンテーションをしていただくよう、お願いしている。美術のアカデミックな領域ではもちろんのこと、近年ではアートとアーカイブについて、そして国外言説の媒介者として、常に第一線で活躍されてきた加治屋さんと、『ゲンロン3』の現代美術特集にも寄稿していただいた新藤さんをお迎えして、ゲンロンカフェだからこそできる濃密な議論ができればと思う。
『美術手帖 17年12月号 これからの美術がわかるキーワード100』(美術出版社)
【イベント後記】
当日のtweetのまとめはこちら!
加治屋健司 Kenji Kajiya
1971年生まれ。美術史家、東京大学大学院総合文化研究科准教授。ニューヨーク大学大学院美術研究所博士課程修了。PhD(美術史)。共編著にFrom Postwar to Postmodern, Art in Japan 1945-1989: Primary Documents (New York: Museum of Modern Art)、『中原佑介美術批評選集』全12巻(現代企画室+BankART出版)、共著に『地域アート 美学/制度/日本』(堀之内出版)など。
新藤淳 Atsushi Shinfuji
1982年生まれ。美術史。国立西洋美術館研究員。2007年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程芸術学専攻修了(西洋美術史)。同年より現職。共著に『版画の写像学』(ありな書房)、『キュレーションの現在』(フィルムアート社)など。展覧会企画に「かたちは、うつる」(2009年)、「フェルディナント・ホドラー展」(2014-15年)、「No Museum, No Life?-これからの美術館事典」(2015年)など(共同キュレーションを含む)。
黒瀬陽平 Yohei Kurose
1983年生まれ。美術家、美術評論家。ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校主任講師。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。博士(美術)。2010年から梅沢和木、藤城嘘らとともにアーティストグループ「カオス*ラウンジ」を結成し、展覧会やイベントなどをキュレーションしている。主なキュレーション作品に「破滅*ラウンジ」(2010年)、「キャラクラッシュ!」(2014年)、「カオス*ラウンジ新芸術祭2015『市街劇 怒りの日』」(2015年)など。「瀬戸内国際芸術祭2016」にカオス*ラウンジとして参加。著書に『情報社会の情念』(NHK出版)。
梅沢和木 Kazuki Umezawa
撮影:水津拓海(rhythmsift)
1985年生まれ。美術家。武蔵野美術大学映像学科卒業。ネット上の画像を集め再構築し、アナログとデジタル、現実と虚構の境目を探る作品を制作し発表している。2013年に「LOVE展:アートにみる愛のかたち―シャガールから草間彌生、初音ミクまで」、「手塚治虫×石ノ森章太郎 マンガのちから」などの展示に参加。2010年に個展「エターナルフォース画像コア」、2012年に個展「大地と水と無主物コア」を開催。CASHIおよびカオス*ラウンジに所属。
藤城噓 Lie Fujishiro
1990年東京生まれ。日本大学芸術学部美術学科卒業。美術作家。作家活動に並行して、集団制作/展示企画活動を展開する。「カワイイ」・「萌え」などの日本的/データベース的感性をベースに、都市文化や自然科学的なモチーフから発想を得た絵画作品を制作。主な個展に「キャラクトロニカ」(2013)、「ダストポップ」(2017)など。音ゲーを趣味とする(pop’n music LV47安定程度の実力)。