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【イベント概要】
1961年1月から読売新聞で連載されていたコラム「われらサラリーマン 日本の社会」。
それから60年の時を経た現代、もはやそんな表現を聞かなくなってひさしくなりました。ここ数年の働き方改革・DXなどの旗印のもとに、あるいはフリーランスや非正規雇用としての働き方の拡がりなどとともに、かつて人々の共通イメージとして存在した「サラリーマン」は姿を消しつつあるのかもしれません。
そんな時代との距離感もあってか、2022年8月、「サラリーマン」をめぐる2冊の本が刊行されました。日本の近代文学や戦後社会論を専門とする鈴木貴宇さんの『<サラリーマン>の文化史』。そしてメディア史や情報社会論を専門とする谷原吏さんによる『<サラリーマン>のメディア史』です。
二葉亭四迷『浮雲』や岸田國士『紙風船』、さらに菊田一夫『君の名は』、山口瞳『江分利満氏の優雅な生活』など戦前・戦後の文学作品の分析からアプローチする鈴木さんと、東宝サラリーマン映画や『プレジデント』『BIG tomorrow』などのビジネス雑誌、さらに『課長 島耕作』や『半沢直樹』まで、現代に続く作品も含めてメディア史的なアプローチを行う谷原さん。2人の研究から見えてくる「サラリーマン」たちはどんなことを考え、どんなふうに表象されてきたのか。そしていま、どこにいるのでしょうか……ゲンロンでは数少ないサラリーマン経験のある野口が司会を務め、お2人の研究について伺いながら、その姿を探します。
全サラリーマン、いや、働くすべての人々が必見のイベント。どうぞお見逃しなく。
鈴木貴宇 Takane Suzuki
1976年生まれ。東邦大学理学部准教授
東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程修了(学術博士)
専門は日本近代文学、日本モダニズム研究、戦後日本社会論。論文に「屋上からの眺め:あるいは『立花隆の書棚』から見える風景」(「ユリイカ」2021年8月)、「カルピスと近代家族」(「Intelligence」2021年3月)など。
谷原吏 Tsukasa Tanihara
神田外語大学専任講師/国際大学GLOCOM客員研究員。2010年東京大学経済学部卒業。中央官庁勤務を経て、2022年慶應義塾大学より博士号(社会学)取得。専門は計算社会科学、歴史社会学。第6回関西社会学会大会奨励賞受賞。ソーシャルメディアやマスメディアにおけるコミュニケーションについて研究しており、最近は深層学習を用いたTwitterのテキスト分析を行っている。著書は『〈サラリーマン〉のメディア史』(慶應義塾大学出版会, 2022年)、学術論文は”The bias of Twitter as an agenda-setter on COVID-19: An empirical research using log data and survey data in Japan”, Communication and the Public 7(2)、”Effects of corrections on COVID-19-related misinformation: Cross-media empirical analyses in Japan”, International Journal of Web Based Communities 18(1)ほか多数。
野口弘一朗 Koichiro Noguchi
1985年、滋賀県生まれ。横浜の大学を卒業後、紙屋の購買、出版/Webメディアの法人営業・マーケティングなどを経て、2021年ゲンロン入社。「鹿島茂のN’importe Quoi!」アシスタントほか、いろいろ担当。