人文系の衰退は必然である(?)──「知」のこれからを考える

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【イベント概要】

「知」とは元来、古代ギリシャの弁論術にはじまり、イデオロギーの対立、学生運動など、常に社会実践と結びついてきた。しかし、冷戦の終焉以降、そうした実践への共感が失われ、人文知は個人の内面に留まるものとなり、あるいは単なる「情報」のイメージに成り下がってしまった。
そして、直近の文科省の再編要請で、ますます人文系の危機は深まっている。ただ、経済的な視点からは役に立たない、儲からない人文知が衰退するのはある意味当然かもしれない。

しかし、人文知が一掃された社会は立ち行かなくなるのも明らかだ。それでは、これからの「知」はどうあるべきか?どのように人文的な教養を次世代に伝えていくか?日本の「知」を牽引してきた3人に今後の「知」のあり方、それぞれの構想を聞く。

 

1. 「実践」から乖離した「知」は情報に成り下がった

  • 役に立たないのが前提の学問だから切り捨てられるのは当然
  • 学んでもお金にならない、学ばなくても生きていける
  • 学びたければネットでもどこでもできる
  • カリスマ不在、グランドセオリーはもはや不要?
  • 学問を輸入してきた日本の文系は何をやっているか分からない?
  • 海外も苦境は同じ。自己啓発化、メンタルコーチング化?

 

2. 知は人文系の専売特許ではない~教養とはそもそも何なのか?

  • 「実学」、サイエンス、IT系…何でも教養になり得る?
  • 教養の意味、あり方は時代とともに変化、栄枯盛衰はある
  • 世代間コミュニケーションのツール

 

3. 知をどう伝えるか〜僕たちのプラン

  • 自主ゼミ、私塾、ゲンロンカフェ、SNS…
  • 独自の宮台社会学、大澤社会学、東思想のプランは?
  • 教養に実践を取り戻す

 

4. 真のリーダーを目指すなら教養を磨け!

  • 幹部候補が「古典」を積極的に学ぼうとしている
  • 普遍で不変の知識はある
  • 状況判断、決断に生きる知恵
  • 人望、説得力は「知性」から生まれる

 

5. それでも人文系を志すキミへ

  • 時代の変化に応じてサバイバルする方法を模索せよ
  • これは絶対に読むべき、見るべき
  • 自分で考える力、批評力、メディアリテラシーの習得
  • 日本の大学で学ぶ意味、独自性の追求が重要?

 

【イベント後記】


 

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togetter

大澤真幸 Masachi Osawa

撮影:尾崎誠
1958年、長野県松本市生まれ。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授などを歴任しながら、主体とは、近代とは、資本とは、宗教とは……と、社会学的領域のみならず哲学・文学・宗教など多様な角度から人間と社会のありようを論じ続けている。著作に、『不可能性の時代』(岩波新書)、『日本史のなぞ』(朝日新書)、『サブカルの想像力は資本主義を超えるか』(KADOKAWA)、『自由という牢獄』(岩波現代文庫)、『社会学史』(講談社現代新書)、『新世紀のコミュニズムへ』(NHK出版新書)、『〈世界史〉の哲学』など多数。

東浩紀 Hiroki Azuma

1971年東京生まれ。批評家・作家。東京大学大学院博士課程修了。博士(学術)。株式会社ゲンロン創業者。著書に『存在論的、郵便的』(第21回サントリー学芸賞)、『動物化するポストモダン』、『クォンタム・ファミリーズ』(第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』、『弱いつながり』(紀伊國屋じんぶん大賞2015)、『観光客の哲学』(第71回毎日出版文化賞)、『ゲンロン戦記』、『訂正可能性の哲学』など。

斎藤哲也 Tetsuya Saito

1971年生まれ。人文ライター。人文思想系、社会科学系の編集・取材・構成を数多く手がける。著書に『試験に出る哲学──「センター試験」で西洋思想に入門する』『もっと試験に出る哲学──「入試問題」で東洋思想に入門する』『試験に出る現代思想』(NHK出版新書)、『ちくま現代文記述トレーニング』『読解 評論文キーワード』(筑摩書房)など。編集・構成に『ものがわかるということ』(養老孟司・祥伝社)、『中国哲学史──諸子百家から朱子学、現代の新儒家まで』(中島隆博・中公新書)、『哲学用語図鑑』(田中正人・プレジデント社)、『新記号論』(石田英敬、東浩紀・ゲンロン叢書)ほか多数。2024年4月10日に編著『哲学史入門Ⅰ』(千葉雅也、納富信留、山内志朗、伊藤博明・NHK出版新書)を刊行。

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放送開始
2016/07/21 00:00
放送終了
無期限
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放送開始
2020/08/11 18:00
タイムシフト視聴終了
2020/08/18 23:59
放送開始
2019/07/04 13:00
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2019/07/11 18:00
放送開始
2017/09/19 18:00
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2017/09/26 18:00
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2017/06/14 18:00
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2016/09/20 18:00
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2016/09/27 18:00
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2016/05/04 18:00
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2016/05/11 18:00
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2016/03/19 22:00
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2016/03/26 18:00
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2016/02/20 18:00
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2016/02/27 18:00
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2015/11/18 19:00
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2015/11/25 18:00