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【登壇者より】
「なぜ洗礼者ヨハネはちょんまげ姿なのか」――。
この本をつくるきっかけとなったのは、絶版の画集に載っていた、「洗礼者ヨハネ」というタイトルの1枚の聖画です(この本の表紙に掲げたものです)。
生月島の信仰対象の一つで、信徒は絵に向かって祈りを捧げます。
ヨハネというのは、中東のヨルダン川でイエス・キリストに洗礼を授けた人物で、聖書には「らくだの毛ごろもを着物にし、腰に皮の帯をしめ、いなごと野蜜を食物としていた」と書いてあります(最後は支配者の王様の娘の命で、首をちょん切られます)。
ラフな感じはまあいいとして、どうしても、“ちょんまげ”が気になります。それと、いちど目にしたら網膜に強い残像が残っていました。
聖画を礼拝する習慣はイエズス会によってもたらされ、実際にイタリア人の絵師も絵の先生として来日しています。最初に何かモデルがあったのか、モデルなく、伝えられた物語から創作したのか、調べても仮説は経ちますが、謎は深まります。こうした生月の魅力を紐解いて行った先に、私の疑問はありました――なぜこの信仰はこんなに大事にされていないんだろう――。
現地で撮影した写真などもお持ちしますので、この不思議な魅力を存分に味わっていただきたいと思います。
(広野真嗣)
【イベント概要】
今年5月、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン」が、ユネスコの諮問機関・イコモスにより世界文化遺産に登録するよう勧告を受けた。
6月24日からの世界遺産委員会により、正式に登録され、日本で22番目の世界遺産となる見通しだ。
しかし、その内容を丹念に見ていくと、いまなお「かくれキリシタン」の信仰を維持している生月島(いきつきじま)が、構成資産に含まれていないことがわかる。
それどころかいまや、長崎県が制作したパンフレットにも、生月島の写真や信仰のありようは掲載されていない。
なぜ、いまに息づく「かくれキリシタン」の姿を隠す必要があるのか。
綿密な取材でその真相に迫ったのが、広野真嗣『消された信仰』(小学館)である。
本書は、自ら「ペーパークリスチャン」と語る広野が、たまたま手にとった画集『かくれキリシタンの聖画』で、「ちょんまげ姿の洗礼者ヨハネ」を目にしたところから始まる。
一見異様でありながら、素朴な信仰のありようを感じさせるこの絵をきっかけに、広野は生月島へ何度も足を運ぶ。
信徒が激減するなか、いまなお受け継がれる独自の信仰の姿。そしてそれを認めようとしてこなかったカトリックとの関係性……。
400年以上にわたる迫害と軋轢、そのなかで培われてきた伝統と信仰。
探求はいつしか世界遺産そのものの意義や、キリスト教とはなにか、信仰とはなにかにまで踏み込んでゆく。
ゲンロンカフェでは本書の小学館ノンフィクション大賞受賞を記念し、同賞の選考委員であり、自らもノンフィクション作家として『謎の独立国家ソマリランド』をはじめ数々の傑作を発表してきた高野秀行とのトークイベントを開催。
この国の知られざる歴史が見えてくる!
【イベント後記】
当日のtweetのまとめはこちら!
高野秀行 Hideyuki Takano
1966年東京都生まれ。ノンフィクション作家。早稲田大学探検部当時執筆した『幻獣ムベンベを追え』でデビュー。タイ国立チェンマイ大学日本語講師を経て、ノンフィクション作家となる。「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」をモットーとする。2006年『ワセダ三畳青春記』で第1回酒飲み書店員大賞、2013年『謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家ブントランドと戦国南部ソマリア』で第35回講談社ノンフィクション賞、2014年同作で第3回梅棹忠夫・山と探検文学賞を受賞。
広野真嗣 Shinji Hirono
1975年、東京都生まれ。1998年に慶應義塾大学法学部法律学科卒業。神戸新聞記者を経て2002年に猪瀬直樹事務所にスタッフとして入所。2007年より石原都政、猪瀬都政で東京都専門委員。2015年10月よりフリーランスとして独立。2017年、『消された信仰』で第24回小学館ノンフィクション大賞受賞。
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