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〈ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校〉第5期、グループ展C講評会の模様を生中継します。
13:00からの講義パートはをチャンネル会員限定で放送いたします。
14:30からの講評、展示パートは無料放送いたします。
講評、展示パート第1部は五反田アトリエから展示の様子を、第2部はゲンロンカフェから講評会の様子を中継します。
【展覧会概要】
展覧会名:「おどりじ―々々々―」
出展作家:伊賀大 / 小笠原盛久 / 神尾篤史 / 小林万凜 / 藤井陸 / 三浦春雨 / 杏子 / 紋羽是定
キュレーション:須藤晴彦(CL課程) / 鴻知佳子(CL課程) / 鈴木杏奈(CL課程)
デザイン:青息
会期:2019年11月9日(土)~ 17日(日)
※11月16日(土)は講評のため終日休廊
開廊時間:15:00-20:00
【関連イベント】
◇トークイベントタイトル:「梅沢和木が見た『おどりじ-々々々-展』」
日時:11月17日(日)14:00~15:00(開場13:50)
登壇者:梅沢和木、グループC作家数名定員:15名(先着順)
◇クロージングパーティー日時:11月17日(日)15:00~
会場:ゲンロン カオス*ラウンジ 五反田アトリエ 〒141-0022 東京都品川区東五反田3-17-4 糟谷ビル2F
※ 展覧会の会場はゲンロン カオス*ラウンジ 五反田アトリエとなります。ゲンロンカフェでは開催されませんので、ご注意ください。
※ 講評日の11/16(土)は講評のため終日休廊とさせていただきます。ご了承ください。
※ 講評会会場への入場は、受講生のみとなっております。
「おどりじ―々々々―」ステートメント
踊り字という記号がある。「人々」の『々』や、「こゝろ」の『ゝ』。
踊り字は漢字ではない。ひらがなでもカタカナでもない。固有の読みはない。記号としての指示があるだけ。前の言葉を繰り返せ、という指示。
かつては中国でも使われていたが、今は日本にしかない。日本にしかないユニークな記号。「おなじ」で変換すると出ることが多い。
一般的に、同じであること、代替可能であることは、代替不可能なものに比べて価値が低く見積もられる。
だから、入れ替え不可能な存在を目指す。
過去をさかのぼって歴史に学び、学びを活かしていまに働きかけ、入れ替え不可能な存在になろうとする。
しかし、周りを見渡せば、同じような動きをしている人々が巨万といる。どうみても入れ替え可能だ。
不安を感じながらも改めて個性を磨く。周りの人々に埋もれながら、個性を磨き続ける。
やがて、私は個人であると同時に全体を構成する一要素であることを認める。
「おなじ」でありながら、直前に置かれた文字(過去)に合わせて読み(現在)が変わる、踊り字である。
と同時に、私たちは決して踊り字ではない。私たちには固有名が存在するし、常に隣と同じことをしているわけにもいかない。
それは突然に訪れ、隣と同じではいられない状況が生まれる。思いがけず家族や隣人を失うこともあれば、
いきなり周囲の矢面に立たされることもあるかも知れない。
そこには習うべき前の文字がない。
参照できる過去がない。
途方に暮れていると、少し離れたところに「おなじ」ように途方に暮れている人がいることに気づく。
参照できる過去がない者どうしが集まってくる。
々 々 々 々
お互いの名前を知らず、読みを決めてくれる最初の文字もない。
まずは最初の文字を作り出すところから始める。
それは絵画のようであり、映像のようであり、音声のようである。
お互いのそれに近づいたり遠ざかったりしながら見て、聞く。
あなたもまた、それに近づいたり、距離を取ったりしながら、最初の文字を探している。
これは、分断された「私」たちと「世界」を再統合しようとする試みである。
(須藤晴彦)
【新芸術校第5期 これまでの展覧会】
グループ展A「ホンヂスイジャク」
2019年9月14日(土) ~ 22日(日)
出展作家:菊谷達史 / 平山匠 / 三浦かおり / 茂木瑶 / 山﨑千尋 / ユゥキユキ
キュレーション:海老名あつみ(CL課程)
キュレーションサポート:鴻 知佳子(CL課程)
デザイン:青息
グループ展B「摩訶神隠し」
2019年10月12日(土) ~ 20日(日)
出展作家:大島有香子 / 木谷優太 / 小林毅大 / 鈴木知史 / 田中愛理 / 繭見 / zzz
キュレーション:NIL(CL課程)、マリコム(CL課程)
デザイン:6:30
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八谷和彦 Kazuhiko Hachiya
撮影=米倉裕貴
メディア・アーティスト
1966年4月18日(発明の日)生まれの発明系アーティスト。九州芸術工科大学(現九州大学芸術工学部)画像設計学科卒業、コンサルティング会社勤務。その後(株)PetWORKsを設立。現在にいたる。
作品に《視聴覚交換マシン》や《ポストペット》などのコミュニケーションツールや、ジェットエンジン付きスケートボード《エアボード》やメーヴェの実機を作ってみるプロジェクト《オープンスカイ》などがあり、作品は機能をもった装置であることが多い。
2010年10月より東京芸術大学先端芸術表現科 准教授。
黒瀬陽平 Yohei Kurose
1983年生まれ。美術家、美術評論家。ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校主任講師。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。博士(美術)。2010年から梅沢和木、藤城嘘らとともにアーティストグループ「カオス*ラウンジ」を結成し、展覧会やイベントなどをキュレーションしている。主なキュレーション作品に「破滅*ラウンジ」(2010年)、「キャラクラッシュ!」(2014年)、「カオス*ラウンジ新芸術祭2015『市街劇 怒りの日』」(2015年)など。「瀬戸内国際芸術祭2016」にカオス*ラウンジとして参加。著書に『情報社会の情念』(NHK出版)。