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ゲンロン友の会クラス30, 50, 250 の方は、会場にてご観覧いただけます。観覧料は無料となりますが、ワンドリンクのご注文をお願いいたします。
【展覧会概要】
【ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校 第5期 最終選抜成果展】
『プレイルーム』
出展作家:小笠原盛久 / 小山昌訓 / 菊谷達史 / 鈴木知史 / タケダナオユキ / 平山匠 / 藤井陸 / 繭見 / 三浦かおり / 山﨑千尋 / ユゥキユキ
キュレーション:黒瀬陽平 / 海老名あつみ (CL課程)/ NIL(CL課程)/ マリコム(CL課程)
デザイン:6:30
会期:2020年3月1日(日) ~ 2日(月)
開廊時間:13:00-20:00
会場:ゲンロンカフェ(〒141-0031 東京都品川区西五反田1-11-9 司ビル6F)/ 03-5719-6821
入場無料※1
【非選抜者による裏成果展】
出展作家:伊賀大 / 井上暁登 / 大島有香子 / 神尾篤史 / 木谷優太 / 小林毅大 / zzz / 三浦春雨 / 茂木瑶 / 紋羽是定
キュレーション: 鴻知佳子(CL課程)/ 鈴木杏奈(CL課程)/ 須藤晴彦(CL課程) / 山浦千夏(CL課程)
会期:2020年3月1日(日) ~ 2日(月)
開廊時間:13:00-20:00
会場:ゲンロン カオス*ラウンジ 五反田アトリエ (〒141-0022 東京都品川区東五反田3-17-4 糟谷ビル2F)/ 03-5422-7085
【最終選抜成果展講評会】
2020年2月29日(土) 16:30~18:30
審査員:岩渕貞哉 / 田中功起 / やなぎみわ / 和多利浩一 / 黒瀬陽平
※会場参加は友の会上級会員および受講生のみとなります。講評会の様子はニコニコ生放送にて無料中継を予定しております。
※1 ゲンロンカフェでは1ドリンクの注文をお願いいたします。
【ステートメント】
ゲンロン カオス*ラウンジ新芸術校 第5期の「選抜成果展」をお届けする。
選抜成果展は、1年間にわたるサバイバル形式のプログラムを勝ち抜いた8名の「選抜者」たちと、「敗者復活プレゼン」で勝ち上がった3名を合わせた、11名による展覧会となる。今期から、展評やキュレーションを担当する「コレクティブリーダー・コース(CLコース)」が設置されたため、展覧会のキュレーションはCLコースの受講生とともにおこなった。
展示会場には、いくつもの「部屋」が現れる。展覧会タイトルの「プレイルーム」は、出展者から提出されたプランのなかに、様々な形式の部屋が描かれていたことから着想されている。
新芸術校の展覧会ではこれまでも、たくさんの部屋が作られてきた。
空間として区切られた部屋や、コンセプチュアルに閉じた領域をつくる部屋は、親密なものとの対話や、孤独な営みのための空間として最適である。それは、第1期がスタートした時から、どういうわけか「家族」や「慰霊」といったテーマを扱う受講生が多かった新芸術校の特徴と言っていい。
であると同時に、部屋は物理的に空間を分断し、作品どうしを孤立させてしまう。異なる家族が別々の部屋で暮らすように、部屋の乱立は、作品を隔離し、展覧会をバラバラする危険性をはらんでいる。
しかし、ここに並ぶ「プレイルーム」は、分断や孤立、隔離だけを目的として作られたものではない。部屋という空間、領域でなければ不可能な、個別で親密な儀式や祈り(pray)を、同時に、徹底的に創作され演出された行為(play)として、観客に提示すること。そのような両義的な試みのためにこそ、複数の「プレイルーム」が作られなければならなかったのである。
もうひとつ、「プレイルーム」は、学校としての新芸術校を表す言葉でもある。
学校において重要なのは、「教える側」と「学ぶ側」の非対称性や、教室内の上下関係などではない。そうではなく、講師は講師の、受講生は受講生の、運営は運営の、それぞれが必要な役割を演じること(play)であり、繰り返される演技の応酬のなかで、新たな演者(player)を生み育ててゆくことなのだ。良い学校には、良い「プレイ」がなくてはならないのである。
なお、選抜成果展はゲンロンカフェで開催されるが、五反田アトリエでは「裏成果展」として、惜しくも選抜メンバーからは落選してしまった受講生たちによる展覧会が開催される。
選抜成果展が、主任講師である私とCLコース生、そして選抜された受講生の三者で密に連携を取りながらキュレーションされるのに対し、裏成果展は、担当のCLコース生と受講生たち主導で進めている。裏成果展に参加する受講生たちにもまた、それぞれに別の「プレイ」があり、選抜成果展とは別の部屋を作り上げるだろう。ぜひとも、両方に足を運んでもらいたい。
(黒瀬陽平)
【会場案内】
★選抜成果展会場:ゲンロンカフェ
〒141-0031 東京都品川区西五反田1-11-9 司ビル6F
★裏成果展会場:ゲンロン カオス*ラウンジ 五反田アトリエ
〒141-0022 東京都品川区東五反田3-17-4 糟谷ビル2F
★JR五反田駅改札・都営浅草線五反田駅A6出口
【新芸術校第5期 これまでの展覧会】
グループ展A「ホンヂスイジャク」
2019年9月14日(土) ~ 22日(日)
出展作家:菊谷達史 / 平山匠 / 三浦かおり / 茂木瑶 / 山﨑千尋 / ユゥキユキ
キュレーション:海老名あつみ(CL課程)
キュレーションサポート:鴻 知佳子(CL課程)
デザイン:青息
グループ展B「摩訶神隠し」
2019年10月12日(土) ~ 20日(日)
出展作家:大島有香子 / 木谷優太 / 小林毅大 / 鈴木知史 / 田中愛理 / 繭見 / zzz
キュレーション:NIL(CL課程)、マリコム(CL課程)
デザイン:6:30
グループ展C「おどりじ―々々々―」
2019年11月9日(土)~ 17日(日)
出展作家:伊賀大 / 小笠原盛久 / 神尾篤史 / 小林万凜 / 藤井陸 / 三浦春雨 / 杏子 / 紋羽是定
キュレーション:須藤晴彦(CL課程) / 鴻知佳子(CL課程) / 鈴木杏奈(CL課程)
デザイン:青息
グループ展D「「欲望の玉響 / 玉響の欲望」」
出展作家:足立大地 / 井上暁登 / 小山昌訓 / 倉田快晴 / タケダナオユキ / 粘土板さかき
キュレーション:瀬川拓磨(CL課程) / 山浦千夏(CL課程)
キュレーションサポート : 海老名あつみ (CL課程)
デザイン:6:30
当日のtweetのまとめはこちら!
岩渕貞哉 Teiya Iwabuchi
『美術手帖』総編集長/美術出版社取締役。1975年横浜市生まれ。1999年慶応義塾大学経済学部卒業。2002年より『美術手帖』編集部に携わり、2008年から現職。美術出版社取締役。2017年、ウェブ版「美術手帖」をオープン。公募展の審査員やトークイベントの出演など、幅広い分野での現代のアートシーンに関わる。
田中功起 Koki Tanaka
1975年生まれ。アーティスト。主に参加した展覧会にシンガポ ール・ビエンナーレ(2019)、あいちトリエンナーレ(2019)、ミュンスター彫刻プロジェクト(2017)、ヴェネチア・ビエンナーレ(2017)、リヴァプール・ビエンナーレ(2016)など。2015年ドイツ銀行によるアーティスト・オブ・ザ・イヤー、2013年ヴェネチア・ビエンナーレでは参加した日本館が特別表彰を受ける。主な著作、作品集に『Vulnerable Histories (An Archive)』(JRP | Ringier)、『Precarious Practice』(Hatje Cantz、2015年)、『必然的にばらばらなものが生まれてくる』(武蔵野美術大学出版局)、『共にいることの可能性、その試み、その記録-田中功起による、水戸芸術館での、ケーススタディとして』(グラムブックス)など。
写真:題府基之
やなぎみわ Miwa YANAGI
神戸市生まれ。1990年代後半より写真作品を発表し、国内外で多数の展覧会を開催。2009年ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館代表。2011年から本格的に演劇活動をはじめ美術館や劇場等で上演。大正期の芸術新興運動を描いた『1924』三部作、戦時のメディアをテーマにした『パノラマ』、『ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ』などを演出。2014年に台湾製の移動舞台トレーラーを輸入し野外で旅巡業をしながら、美術制作を続けている。
和多利浩一 Koichi Watari
ワタリウム美術館キュレイター、オーナーの1人。1960年生まれ。早稲田大学卒業。大学一年生の時、姉・恵津子と共にミュージアムショップ「オン・サンデーズ」を創立。83年美術関係書籍・ビデオの出版社「イッシプレス」の代表取締役。90年「ワタリウム美術館」の取締役として参加。現代美術を中心に、建築、写真、彫刻と幅広い展示活動を行う。同時に教育プログラムを積極的に開催。また、92年国際展ドクメンタ9で初の日本人スタッフとして働く。95年第1回ヨハネスブルグ・ビエンナーレの日本代表コミッショナー。
岡本太郎現代芸術大賞の審査委員を1997年から現在まで継続。2013年村上隆主催の第18回GEISAI審査員。共著書に、『夢みる美術館計画』(日東書院)。
黒瀬陽平 Yohei Kurose
1983年生まれ。美術家、美術評論家。ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校主任講師。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。博士(美術)。2010年から梅沢和木、藤城嘘らとともにアーティストグループ「カオス*ラウンジ」を結成し、展覧会やイベントなどをキュレーションしている。主なキュレーション作品に「破滅*ラウンジ」(2010年)、「キャラクラッシュ!」(2014年)、「カオス*ラウンジ新芸術祭2015『市街劇 怒りの日』」(2015年)など。「瀬戸内国際芸術祭2016」にカオス*ラウンジとして参加。著書に『情報社会の情念』(NHK出版)。