都市と文学と黒魔術、あるいは知識人の使命──無観客のゲンロンカフェとバンコクのプラープダーを結ぶ『新しい目の旅立ち』刊行記念

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番組では皆さまからの質問やお便りを募集します。
登壇者への質問、メッセージなどを下記の投稿フォームからお送りください。
番組の後半で、お寄せいただいた投稿をご紹介させていただきます。皆さまからの投稿お待ちしております。

★質問・お便り募集フォーム(クリックで開きます)

【イベント概要】

ゲンロンでは2020年2月に、タイの小説家プラープダー・ユンの『新しい目の旅立ち』(原書2015年)を刊行した。
タイ・ポストモダンを牽引し、ゼロ年代のバンコクを駆け抜けた作家による「自然」への回帰、そして小説とも哲学とも紀行文ともつかない新しい散文のスタイルが、新鮮な共感を呼んでいる。

201612
プラープダー・ユン『新しい目の旅立ち』(ゲンロン)

プラープダー氏はバンコクから東京にやってきて、2回の刊行記念イベントを行う予定だった。それが、新型コロナウイルスの影響で来日は叶わなかった。
人の往来が難しくなり、人が集まるイベントはできない。グローバルな知や文化のネットワークはいま、危機に晒されている。

今回のイベントでは、プラープダー氏にはネット電話で登壇をいただき、翻訳者でタイ文学者の福冨渉氏、ゲンロン前代表で批評家の東浩紀、そして代表でロシア文学者の上田洋子が聞き手となって、バンコクの文化状況や同書執筆の背景にあった問題意識、そしてプラープダー氏の今後の構想などを伺う。

プラープダー氏はいま『立ち上がる自由主義』と題された政治思想の書物を執筆中とのことで、話題は文学からさらに政治やポピュリズムの問題にまで広がるのかもしれない。

また、福冨渉氏に、タイをはじめとする東南アジア文学の現在について伺う。
混乱の時代に、文学や文化はいかなる役割を果たし得るのか。そもそも力を持ち得るのか。

イベントは基本日本語で行われるが、福冨氏は通訳兼聞き手でもあるので、ときに英語になるかもしれない。注意されたい。

『新しい目の旅立ち』の内容、出版の背景については、以下のインタビューを参考にしてほしい。
日本でタイ文学を読むとは――『新しい目の旅立ち』刊行記念訳者インタビュー
福冨渉(聞き手=東浩紀+上田洋子)

 

【訳者・福冨渉氏よりメッセージ】

プラープダー・ユン『新しい目の旅立ち』、発売から一ヶ月が経ちました。もうお読みいただけたでしょうか?今回の刊行記念イベントは、著者プラープダー・ユンの話を聞く、またとない機会です!

タイの作家が、フィリピンの「黒魔術の島」に向かう。そこだけ切り取れば奇妙な紀行文ともいえる『新しい目の旅立ち』を、プラープダーはなぜ書かなければいけなかったのか。
彼自身の作家としてのキャリア、タイの文学と社会の状況、現代のアジアと世界における知識人の役割など、さまざまな側面から語ってもらいます。

福冨からは、タイ・東南アジアの文学と文化の事情について、できるだけわかりやすくお話しようと思っています。もう読まれた方はもちろん、まだ読まれていない方も、『新しい目の旅立ち』という本を楽しんでいただけること、うけあいです。

旅、哲学、タイ、東南アジア、文学、政治、さまざまなキーワードから、みなさん自身の「新しい目」を手に入れられるイベントになると思います。どうぞ、ご覧ください!

(福冨渉)

【お知らせ】

ゲンロンカフェでは、新型コロナウィルス感染のさらなる拡大を防ぎ、登壇者・来場者のみなさまの健康と安全を確保するため、3月上旬の以下のイベントについて、開催を中止、延期、あるいは無観客での放送のみの配信とさせていただくことにいたしました。

プラープダー・ユン Prabda Yoon

1973年生まれのタイの作家。2002年、短編集『可能性』が東南アジア文学賞の短編部門を受賞、2017年には、優れた中堅のクリエイターにタイ文化省から贈られるシンラパートーン賞の文学部門を受賞する。文筆業のほか、アーティスト、グラフィックデザイナー、映画監督、さらにはミュージシャンとしても活躍中。日本ではこれまで、短編集『鏡の中を数える』(宇戸清治訳、タイフーン・ブックス・ジャパン、2007年)や長編小説『パンダ』(宇戸清治訳、東京外国語大学出版会、2011年)などが出版されている。

福冨渉 Sho Fukutomi

撮影=相馬ミナ
1986年東京都生まれ。タイ語翻訳・通訳者、タイ文学研究。青山学院大学地球社会共生学部、神田外語大学外国語学部で非常勤講師。著書に『タイ現代文学覚書』(風響社)、訳書にプラープダー・ユン『新しい目の旅立ち』(ゲンロン)、ウティット・ヘーマムーン『プラータナー』(河出書房新社)、Prapt『The Miracle of Teddy Bear』(U-NEXT)など。

東浩紀 Hiroki Azuma

1971年東京生まれ。批評家・作家。東京大学大学院博士課程修了。博士(学術)。株式会社ゲンロン創業者。著書に『存在論的、郵便的』(第21回サントリー学芸賞)、『動物化するポストモダン』、『クォンタム・ファミリーズ』(第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』、『弱いつながり』(紀伊國屋じんぶん大賞2015)、『観光客の哲学』(第71回毎日出版文化賞)、『ゲンロン戦記』、『訂正可能性の哲学』など。

上田洋子 Yoko Ueda

撮影=Gottingham
1974年生まれ。ロシア文学者、ロシア語通訳・翻訳者。博士(文学)。ゲンロン代表。早稲田大学非常勤講師。著書に『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド 思想地図β4-1』(調査・監修、ゲンロン、2013)、『瞳孔の中 クルジジャノフスキイ作品集』(共訳、松籟社、2012)、『歌舞伎と革命ロシア』(編著、森話社、2017)、『プッシー・ライオットの革命』(監修、DU BOOKS、2018)など。展示企画に「メイエルホリドの演劇と生涯:没後70年・復権55年」展(早稲田大学演劇博物館、2010)など。

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