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※ ノック・パックサナーウィンはタイ・プーケット在住のため、ビデオ通話を使用しての出演となります。
webゲンロンにイベントのレポート記事を掲載しています。ぜひお読みください。
記事URL= https://webgenron.com/articles/article20201128_01/
【イベント概要】
「コロナ禍の世界から」第5弾。
青い海と白砂のビーチのリゾート、そして豊かな文化と歴史の広がる南の島が、感染症の拡大に揺れていた。
タイ全土77県のうち、2番目に小さい県=島、プーケット。タイを訪れる年間4000万人の外国人観光客の4分の1がこの島に渡り、その年間観光収入は4000億バーツ(1兆4000億円)におよぶ。
しかし観光に依存していた島は、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた。200人強という累計感染者数は、全体の感染者数が少ないタイ国内では首都のバンコクに次ぐ2番目の数だ。その後、外国人観光客が島から消えたことで、経済的にも大きな影響を受けている。
タイ政府は現在、プーケット島への外国人観光客受け入れを再開して経済活動の活性化を試みる「プーケット・モデル」を提唱している。プーケットをある種の「生贄」として利用し、タイ全土での観光業復興につなげようという考えだ。
今回のイベントでは、プーケット島で独立系書店を経営しながら、そこに隣接する離島に「タイでいちばん小さな病院」を開設し、プライマリ・ケアを提供する総合診療医として働く作家ノック・パックサナーウィンにオンラインで登壇してもらい、話をうかがう。
津波被害からの復興を成し遂げたプーケットが、コロナ禍でその風景をどう変えたのか? 観光客の多く訪れる離島の医療提供者が直面した感染症とは? バンコクを中心に拡大を続ける民主化デモは、タイ南部にどんな影響を与えているのか? 現地からの声を聞く。
※ 放送のみ(会場は無観客)のイベントです。
ノック・パックサナーウィン Nok Paksnavin
作家。本名をマールット・レックペット。タイ南部プーケット県の独立系書店ナン(スー)2521、カフェThe Remedyのオーナー。プーケット島に隣接するパンガー県ヤーオ・ヤイ島のコミュニティ・クリニックで常勤の医師も務める。このクリニックは「タイでいちばん小さな病院」としても知られている。日本語訳の短編に「トーン」(福冨渉訳、奥彩子ほか編『世界の文学、文学の世界』、松籟社、2020年)がある。
上田洋子 Yoko Ueda
撮影=Gottingham
1974年生まれ。ロシア文学者、ロシア語通訳・翻訳者。博士(文学)。ゲンロン代表。早稲田大学非常勤講師。2023年度日本ロシア文学会大賞受賞。著書に『ロシア宇宙主義』(共訳、河出書房新社、2024)、『プッシー・ライオットの革命』(監修、DU BOOKS、2018)、『歌舞伎と革命ロシア』(編著、森話社、2017)、『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド』(調査・監修、ゲンロン、2013)、『瞳孔の中 クルジジャノフスキイ作品集』(共訳、松籟社、2012)など。展示企画に「メイエルホリドの演劇と生涯:没後70年・復権55年」展(早稲田大学演劇博物館、2010)など。
福冨渉 Sho Fukutomi
撮影=相馬ミナ
1986年東京都生まれ。タイ語翻訳・通訳者、タイ文学研究。青山学院大学地球社会共生学部、神田外語大学外国語学部で非常勤講師。著書に『タイ現代文学覚書』(風響社)、訳書にプラープダー・ユン『新しい目の旅立ち』(ゲンロン)、ウティット・ヘーマムーン『プラータナー』(河出書房新社)、Prapt『The Miracle of Teddy Bear』(U-NEXT)など。