ハイブリッド戦争と「大国」ロシアの地政学──『現代ロシアの軍事戦略』刊行記念

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【イベント概要】

今年新著を刊行したロシア・旧ソ連地域を専門とするふたりの国際政治学者
ハイブリッド戦争』(講談社現代新書)の廣瀬陽子氏と
現代ロシアの軍事戦略』(ちくま新書)小泉悠氏がゲンロンカフェに登場。

激化する情報戦によって戦争の概念はどう変わったのか、
ロシアの国家戦略はいまどうなっているのか、
日本は、世界はどのように対応すべきなのか。
ゲンロンの上田洋子が聞き手となり、お話を伺う。

ハイブリッド戦争』で廣瀬氏は、
現代国際社会における情報戦の大きな影響力を、外交的な視点を交えて論じている。
たとえば2016年のアメリカ大統領選へのロシアのサイバー攻撃も戦争の一形態であり、
戦争は情報空間で常に起こっているという。

他方、軍事評論家の小泉悠氏はこの5月に刊行された『現代ロシアの軍事戦略』で、
ハイブリッド戦争の時代にも、戦争の主軸は依然としてフィジカルな軍事力であると述べる。
そしてロシアがイメージするこれからの戦争のかたちがどういうものであるかを提示する。

たとえば、毎年5月9日にモスクワで開催される対独戦勝記念日の軍事パレードや
ロシア各地に存在する戦車の見本市のような「愛国公園」などの軍事の表象には
この国では情報戦と実戦への欲望が混ざっていることが現れているだろう。

それにしても、ロシアはなぜこれほどまでに戦争や軍事行動、
示威行為、それに情報戦に大きなリソースを割くのだろうか。
その裏には、ロシアの地政学的な思想や「勢力圏」の意識があり、
ロシア側からすると全く正当性のある国防の論理がある。

21世紀型の戦争、ハイブリッド戦争とはいったいどういうものか。
現代ロシアの軍事戦略や思想、その覇権の広がり、それに未来予測はどうなっているのか。

ウクライナ紛争や、コーカサスの未承認国家問題、
2020年9月に起こったナゴルノ=カラバフ紛争など具体的な事例についても伺ってみたい。

なお、5月23日にはベラルーシ上空を通った飛行機が目的地に行かずにミンスクに着陸させられ、
反対派のジャーナリストとその恋人が逮捕されるという事件が起こったばかりである。
日本を含め各国が非難するなか、ロシアはベラルーシの行動を問題視していない。
ロシアとベラルーシの関係にも、ポストソ連期ロシアの地政学的戦略が大きく影響している。
ロシアとベラルーシのいまとこれからついても考えてみたい。

※ 放送のみ(会場は無観客)のイベントです。

 

現代ロシアの軍事戦略
小泉悠『現代ロシアの軍事戦略』(ちくま新書)

 

ハイブリッド戦争――ロシアの新しい国家戦略
廣瀬陽子『ハイブリッド戦争――ロシアの新しい国家戦略』(講談社現代新書)

廣瀬陽子 Yoko Hirose

政治学者。慶應義塾大学総合政策学部教授、KGRI(Keio Global Research Institute)副所長、湘南藤沢メディアセンター所長。政策・メディア博士(慶應義塾大学)。専門は国際政治、コーカサスを中心とする旧ソ連地域研究、未承認国家研究、紛争・平和研究。
著書に『旧ソ連地域と紛争:石油、民族、テロをめぐる地政学』(慶應義塾大学出版会、2005年)、『コーカサス 国際関係の十字路』(集英社新書、2008年、第21回「アジア・太平洋賞」特別賞)、『未承認国家と覇権なき世界』(NHK出版、2014年)、『ロシアと中国:反米の戦略』(ちくま新書、2018年)、『ハイブリッド戦争 ロシアの新しい国家戦略』(講談社現代新書、2021年)など。編著に『アゼルバイジャンを知るための67章』(明石書店、2018年)、共編著に『コーカサスを知るための60章』(明石書店、2006年)など。

小泉悠 Yu Koizumi

東京大学先端科学技術研究センター専任講師。専門はロシアの軍事・安全保障政策。早稲田大学大学院政治学研究科(修士課程)修了後、民間企業勤務、外務省国際情報統括官組織専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所客員研究員、公益財団法人未来工学研究所研究員などを経て現職。主著に『「帝国」ロシアの地政学』(東京堂出版)、『現代ロシアの軍事戦略』、『ウクライナ戦争』(ともにちくま新書)、『終わらない戦争』(文春新書)などがある。『「帝国」ロシアの地政学』が第41回サントリー学芸賞を受賞。

上田洋子 Yoko Ueda

撮影=Gottingham
1974年生まれ。ロシア文学者、ロシア語通訳・翻訳者。博士(文学)。ゲンロン代表。早稲田大学非常勤講師。著書に『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド 思想地図β4-1』(調査・監修、ゲンロン、2013)、『瞳孔の中 クルジジャノフスキイ作品集』(共訳、松籟社、2012)、『歌舞伎と革命ロシア』(編著、森話社、2017)、『プッシー・ライオットの革命』(監修、DU BOOKS、2018)など。展示企画に「メイエルホリドの演劇と生涯:没後70年・復権55年」展(早稲田大学演劇博物館、2010)など。

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