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webゲンロンにイベントのレポート記事を掲載しています。ぜひお読みください。
記事URL= https://webgenron.com/articles/article20211015_01/
【イベント概要】
江戸時代の絵師は、多くの「見立て絵」を描いていました。
見立て絵とは、当時の町人には縁遠い歴史上のトピックや、物理的に離れた土地の風物を、同時代の人々に親しみやすい題材(昔話や神話、英雄物語など)に置き換えて描いたものです。そこには、いまのわれわれの感覚ではびっくりしてしまうような、突飛な発想による「見立て」が満ちています。たとえばアイヌを描くのに桃太郎や浦島太郎、ひいては三国志のキャラクターが持ち出されることもありました。
このイベントでは、無邪気とも言える「見立て」を読み解きつつ、そこに潜む政治性にも注目します。絵師たちを突き動かしたイメージの欲望の正体とは?
太平洋戦争の日本をはじめ、多くの「国威発揚事案」を分析してきた近代史研究家・辻田真佐憲と、『愛と欲望の三国志』の著者であり、先日鮮烈なゲンロンカフェデビューを飾ったアナウンサー・箱崎みどり、そして江戸東京博物館の学芸員で、江戸文化における表象に詳しい春木晶子が、豊富な事例をもとに江戸の想像力を読み解く。
※ 放送のみ(会場は無観客)のイベントです。
辻田真佐憲 Masanori Tsujita
1984年、大阪府生まれ。評論家・近現代史研究者。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院文学研究科中退。政治と文化芸術の関係を主なテーマに、著述、調査、評論、レビュー、インタビューなどを幅広く手がけている。単著に『「戦前」の正体』(講談社現代新書)、『防衛省の研究』(朝日新書)、『超空気支配社会』『古関裕而の昭和史』『文部省の研究』(文春新書)、『天皇のお言葉』『大本営発表』(幻冬舎新書)、『空気の検閲』(光文社新書)、共著に『教養としての歴史問題』(東洋経済新報社)、『新プロパガンダ論』(ゲンロン)などがある。監修に『満洲帝国ビジュアル大全』(洋泉社)、『文藝春秋が見た戦争と日本人』(文藝春秋)など多数。軍事史学会正会員、日本文藝家協会会員。
箱崎みどり Midori Hakozaki
1986年東京都生まれ。東京大学教養学部総合社会科学科卒業、同大学院総合文化研究科超域文化科学専攻修士課程修了。
2011年ニッポン放送入社。同局アナウンサーとして、「垣花正 あなたとハッピー!」「高嶋ひでたけのあさラジ!」「テリー伊藤のフライデースクープ」などを担当。気象予報士、防災士、第一級陸上無線技術士。
学生時代から継続的に「日本における『三国志演義』」をテーマに調査研究を行い、2019年には成果をまとめた『愛と欲望の三国志』(講談社現代新書)を上梓。
春木晶子 Shoko Haruki
1986年生まれ。江戸東京博物館学芸員。専門は日本美術史。 2010年から17年まで北海道博物館で勤務ののち、2017年より現職。 担当展覧会に「夷酋列像―蝦夷地イメージをめぐる人・物・世界―」展(北海道博物館、国立歴史民俗博物館、国立民族学博物館、2015-2016)。共著に『北海道史事典』「アイヌを描いた絵」(2016)。主な論文に「《夷酋列像》と日月屏風」『美術史』186号(2019)、「曾我蕭白筆《群仙図屏風》の上巳・七夕」『美術史』187号(2020)、「北のセーフイメージ」『ゲンロンβ』49号・50号・52号、「あなたに北海道を愛しているとは言わせない」『ゲンロンβ』54号・55号。株式会社ゲンロン批評再生塾第四期最優秀賞。