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【イベント概要】
平成年間、日本人が評価を劇的に高めたのは、天皇と自衛隊である。相次ぐ災害と国際環境の激変は、「平成流」と呼ばれる「会いに来てくれる」新しい天皇像を生み出し、「存在する(暴走しないようにできるだけ動かさない)自衛隊」を「動く自衛隊」に変えた。
では、令和の天皇と自衛隊はいかなる存在になり、どこへ向かうのだろうか。以下の論点が補助線として考えられる。
(1)象徴天皇制と自衛隊の起点ともいうべき、大東亜戦争とその敗戦を歴史的にどのように位置づけるのか。
(2)「動く自衛隊」には精神的な核心がこれまで以上に必要と考えられるが、あるべき穏当な国家観や愛国心とはどのようなものであるべきか。また、天皇との関係はいかにあるべきか。
(3)国家観や愛国心を涵養するための、妥当なナショナル・ヒストリー(国民の歴史)は語りうるのかどうか。関連して、国民一律の価値観を否定する文化左翼の動きはどのように解釈すべきか。
今回は、安全保障政策に通じ、政府関係者との交流も深く、したがって来たるべき日本の国家観構築に深く関わるであろう、国際政治学者の三浦瑠麗氏をお招きして、「令和の国体」について議論していきたい。(辻田真佐憲)
※ 開催は放送のみ(会場は無観客)の予定です。
辻田真佐憲『防衛省の研究――歴代幹部でたどる戦後日本の国防史』(朝日新書)
三浦瑠麗 Lully Miura
国際政治学者。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、東京大学政策ビジョン研究センター講師を経て、
辻田真佐憲 Masanori Tsujita
1984年、大阪府生まれ。評論家・近現代史研究者。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院文学研究科中退。政治と文化芸術の関係を主なテーマに、著述、調査、評論、レビュー、インタビューなどを幅広く手がけている。単著に『「戦前」の正体』(講談社現代新書)、『防衛省の研究』(朝日新書)、『超空気支配社会』『古関裕而の昭和史』『文部省の研究』(文春新書)、『天皇のお言葉』『大本営発表』(幻冬舎新書)、『空気の検閲』(光文社新書)、共著に『教養としての歴史問題』(東洋経済新報社)、『新プロパガンダ論』(ゲンロン)などがある。監修に『満洲帝国ビジュアル大全』(洋泉社)、『文藝春秋が見た戦争と日本人』(文藝春秋)など多数。軍事史学会正会員、日本文藝家協会会員。
東浩紀 Hiroki Azuma
1971年東京生まれ。批評家・作家。東京大学大学院博士課程修了。博士(学術)。株式会社ゲンロン創業者。著書に『存在論的、郵便的』(第21回サントリー学芸賞)、『動物化するポストモダン』、『クォンタム・ファミリーズ』(第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』、『弱いつながり』(紀伊國屋じんぶん大賞2015)、『観光客の哲学』(第71回毎日出版文化賞)、『ゲンロン戦記』、『訂正可能性の哲学』など。