ナショナリズムに犠牲は必要か──記憶と国家、戦後の日韓論

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※ 本日ご登壇予定の石戸諭さんが新型コロナウィルス感染症の濃厚接触者となり、自宅待機となったため、本日のイベントはオンラインでのご出演となりました。何卒ご了承ください。

 

【登壇者の澤田克己さんより】

歴史問題で日韓関係が悪化すると、韓国では日本人がいじめられるのではないかと心配してくれる人がいます。でも実際には、嫌がらせをされたという話は聞いたことがありません。
ただ日本人記者としてソウルに暮らすのは別の問題です。「自らの正義」を振りかざす市民団体やそれに便乗する政治家、メディアなどを見続けることは、相当なストレスを強いられます。私は時に「うんざりだ」とこぼしつつ、「正しさ」とは何なのだろうかと考え続けてきました。
『犠牲者意識ナショナリズム』は、そうしたことを考える手がかりとなりました。それが、この本をぜひ日本に紹介したいと考えた理由の一つです。そんな体験を交え、21世紀の世界各地で起きている事象について議論していけたらと考えています。

【登壇者の與那覇潤さんより】

歴史学者だったころ、大学院生の時から著者のお名前はよく聞いていました。
今回の著書は卓越したナショナリズム論であるのみならず、「歴史認識」や「戦争責任」を扱う議論の構図を根底から組み替える作品です。今年以降、本書抜きで8月を迎えることはできなくなるでしょう。
韓国の「東欧史研究者」だからこそ歴史の中に描き出せた、新しい和解の可能性を、ウクライナ戦争の出口が皆目見つからない現状とも対照しながら当日は議論できればと思っています。

【登壇者の石戸諭さんより】

「歴史問題は、遠い過去に起こったことであるにもかかわらず、時に生々しい現代の問題になる。その理由を考えることが、近現代史の醍醐味である」――と語ったのは、大学時代に散々世話になった恩師です。韓国から日本にやってきた統一教会問題然り、韓国の政権交代然り、「記憶と政治」は今でも生々しいものとして残っているのです。
当代一流の朝鮮半島ウォッチャーが、どうしても日本語で読んでほしいと訳した『犠牲者意識ナショナリズム』は、現代の問題に新しい切り口を与えてくれました。その意味を、日韓中の歴史問題プロジェクトにも関わった“元”歴史学者とともに読み解きます。ジャーナリズムとアカデミズムを架橋する対談になることは間違いありません。ぜひ、お越しください。

 

【イベント概要】

韓国の西江大学教授で、ポーランド近現代史とトランスナショナル・ヒストリーを専門とする林志弦(イム・ジヒョン)氏の『犠牲者意識ナショナリズム──国境を超える「記憶」の戦争』が、7月22日に東洋経済新報社から刊行される。

「犠牲者意識ナショナリズム」とはなにか。著者は「犠牲となった前世代の経験と地位を次世代が世襲し、それによって現在の自分たちの民族主義に道徳的正当性と政治的アリバイを持たせる記憶政治の理念的形態だ」という(本書「はじめに」より)。

本書では日本や韓国をはじめ、ポーランド、ドイツ、イスラエルなどで引き起こされている歴史認識をめぐっての衝突(著者は「記憶の戦争」と呼ぶ)を「犠牲者意識ナショナリズム」の観点から丹念に検証していく。自国である韓国のナショナリズムについても厳しい批判を向けているにもかかわらず、韓国での刊行時には各メディアが絶賛する話題作となった。

ゲンロンカフェでは本書の刊行記念として、本書の翻訳を手がけた毎日新聞論説委員の澤田克己氏、評論家の與那覇潤氏、司会にノンフィクションライターの石戸諭氏を迎えてのトークイベントを開催する。

グローバル化によってお互いの記憶がぶつかり合うことで、自らこそが犠牲者であるという記憶を強め、世界各地で攻撃的なナショナリズムが生まれている。自らの犠牲を絶対化することで他者の痛みを蔑ろにするのではなく、異なる記憶が絡み合い、連帯していくためにはどうしたらいいのか?

ゲンロンカフェならでは充実の議論をご期待ください!


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林志弦 著、澤田克己 訳『犠牲者意識ナショナリズム──国境を超える「記憶」の戦争』(東洋経済新報社)

澤田克己 Katsumi Sawada

毎日新聞論説委員。1967年埼玉県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。在学中、韓国・延世大学で韓国語を学ぶ。99〜2004年と11〜15年に毎日新聞ソウル特派員、05〜09年にジュネーブ特派員。最初のソウル勤務中にサッカー・ワールドカップの日韓共催や「冬のソナタ」ブームがあり、赴任の前後で日本社会の韓国への視線が様変わりしたことに戸惑う。2回目のソウル勤務を始めた時期の日本では経済界でも韓国礼賛が目立ったが、赴任中に李明博大統領の竹島上陸で一変した。さらに後任の朴槿恵大統領が慰安婦問題の進展なしには日本との首脳会談に応じないという姿勢を取ったことで、日韓関係の急速な悪化を目の当たりにした。著書に『「脱日」する韓国』(06年、ユビキタ・スタジオ)、『韓国「反日」の真相』(15年、文春新書、アジア太平洋賞特別賞)、『反日韓国という幻想』(20年、毎日新聞出版)など。

與那覇潤 Jun Yonaha

1979年生。東京大学大学院総合文化研究科で博士号取得後、2007~17年まで地方公立大学准教授。当時の専門は日本近現代史で、講義録に『中国化する日本』(文春文庫)、『日本人はなぜ存在するか』(集英社文庫)。離職後は『知性は死なない』(文春文庫)、『心を病んだらいけないの?』(斎藤環と共著、新潮社。第19回小林秀雄賞)など、自身の病気の体験も踏まえた言論活動を在野で行っている。新型コロナウイルス禍での学界の不見識に抗議して、2021年の『平成史』(文藝春秋)を最後に「歴史学者」の呼称を放棄した。近刊に『過剰可視化社会』(PHP新書)、『危機のいま古典をよむ』(而立書房)など。

石戸諭 Satoru Ishido

1984年、東京都生まれ。ノンフィクションライター。立命館大学法学部卒業。2006年、毎日新聞社に入社。2016年、BuzzFeed Japanに移籍。2018年、独立してフリーランスのライターに。2020年、「ニューズウィーク日本版」の特集「百田尚樹現象」で第26回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞作品賞、2021年、「文藝春秋」掲載のレポート「『自粛警察』の正体」で第1回PEPジャーナリズム大賞を受賞。週刊誌から文芸誌、インターネットまで多彩なメディアヘの寄稿に加え、テレビ出演など幅広く活躍中。著書に、『リスクと生きる、死者と生きる』(亜紀書房)、『ルポ 百田尚樹現象 愛国ポピュリズムの現在地』(小学館)、『ニュースの未来』(光文社新書)、『視えない線を歩く』(講談社)、『東京ルポルタージュ』(毎日新聞出版)。

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放送開始
2022/08/22 19:00
公開終了
2023/02/19 23:59
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放送開始
2022/08/22 19:00
タイムシフト視聴終了
2022/08/29 23:59