ゲンロン 大森望 SF創作講座 第6期#6第6回

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【梗概課題】

「何か(誰か)を葬る/弔う/喪に服す物語を書いてください」

「国葬」なるイベントをめぐって世論の賛否が割れていますが、それ以前からパンデミック下での看取りや葬儀のあり方について、さまざまな議論が重ねられてきました。SNSでの追悼マナーやオンライン葬儀、VTuberの「生前葬」配信など、ヴァーチャルな領域でも新しい「弔い」や「喪」の形が模索(?)されています。「葬制」とは、伝統的な死生観と社会的機能、テクノロジーの進歩がダイレクトに向き合う場でもあるのです。

 人間(キャラクター)以外の「××葬」はどこまで拡張可能か? 人類が不老不死の夢を実現したら、「葬礼」の概念はどのように変容するか? 無二の親友同士がお互いの葬式に参列することは、本当に不可能なのか? 等々、ラディカルな想像力を駆使して、思考実験としての「禁じられた遊び」をプレイしてください。(法月綸太郎)

【実作課題】

「生まれ育った場所を離れる話」

受講生の皆さんには、生まれ育った場所を離れる方法について書いていただきます。
 生まれ育った場所を地球に据えてロケットを飛ばす話にしても、コミュニティから逃げていく話にしても、この宇宙と訣別する方法についても構いません。主題を置く場所も、自分で決めてください。出発地点でもゴールでも、手段でも、そして離れる理由であっても構いません。
 元いた場所と向かう場所、手段、動機、世界についての語りが「動く」という主体的な行動と噛み合った時、あなたの作品は人の心も動かすことができるでしょう。
 SFならではの発想の飛躍を期待します。(藤井太洋)

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ゲンロン 大森望 SF創作講座 – ゲンロンスクール

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法月綸太郎 Rintaro Norizuki

1964年、松江生まれ。京都大学法学部卒。在学中は京都大学推理小説研究会に所属。1988年に『密閉教室』(講談社)でデビュー。2002年「都市伝説パズル」で第55回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『生首に聞いてみろ』(角川書店)で第5回本格ミステリ大賞を受賞。2013年より本格ミステリ作家クラブの会長を務める。『頼子のために』(講談社)、『一の悲劇』(祥伝社)、『ふたたび赤い悪夢』(講談社)、『ノックス・マシン』(角川書店)など著作多数。

井手聡司(早川書房) Satoshi Ide

1971年、東京都生まれ。青山学院大学SF研究会OB。2006年に早川書房へ入社し、編集者として一貫してSFを担当。近年の担当書籍は、山本弘、小林泰三、上田早夕里、月村了衛、宮内悠介、藤井太洋、芝村裕吏、籘真千歳および海外SF展開中。1996年に小松左京、松井孝典、金子隆一による火星探査パネルの司会をつとめたことが生涯の自慢。賞罰なし。

大森望 Nozomi Ohmori

1961年高知生まれ。書評家・SF翻訳家・SFアンソロジスト。〈ゲンロン 大森望 SF創作講座〉主任講師。著書に『21世紀SF1000』、『新編・SF翻訳講座』、《文学賞メッタ斬り!》シリーズ(豊崎由美と共著)、《読むのが怖い!》シリーズ(北上次郎と共著)など。アンソロジーに《NOVA 書き下ろし日本SFコレクション》《不思議の扉》の各シリーズのほか、『星雲賞SF短編傑作選 てのひらの宇宙』など。訳書にコニー・ウィリス『ブラックアウト』『オール・クリア』など多数。2013年には『NOVA』が第34回日本SF大賞特別賞を受賞。

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放送開始
2022/09/23 22:20
放送終了
2022/09/30 23:59