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本イベントはシラス・ニコニコ生放送のゲンロン完全中継チャンネルからインターネット配信でご覧いただけます。
放送開始から4時間30分を超えてイベントが続いた場合、ニコ生では配信を終了しますが、シラスでは有料で延長配信をおこないます。
シラスのシステム上、延長部分のみの購入はできません。延長部分のご視聴をされたい方は、あらかじめシラスで番組本編をご購入ください。
【イベント概要】
2020年、ジョージ・フロイド暴行死事件をきっかけに、人種差別に対する抗議運動「ブラック・ライヴズ・マター(BLM)」が世界中に広がった。1964年に公民権法が成立して半世紀を経た現在でも、アメリカ黒人の壮絶な差別との闘いは続いている。
アメリカ黒人たちの反骨の精神は、とりわけ音楽の形で表現されてきたことはよく知られている。その特徴として、リズムやグルーブといった側面が注目されることが多いが、黒人音楽の持つ本領と真価はそれにとどまらない。
「暗黒批評家」後藤護氏が2022年10月に刊行した『黒人音楽史──奇想の宇宙』(中央公論新社)では、黒人霊歌からブルース、ジャズ、ファンク、ホラーコア、ヒップホップと続く黒人音楽を、さまざまな文献を参照しながら壮大な精神史としてひもといていく。知性的な企みと超絶技巧、驚異と奇想にあふれた「もうひとつの黒人音楽史」は、刊行直後からおおきな話題を呼んでいる。
この度ゲンロンカフェでは、Dos Monosのラッパー/ビートメイカーであり鋭い批評言語を持つことでも知られる荘子it氏、ゲンロンから単行本『アンビバレント・ヒップホップ』の刊行が待たれる吉田雅史氏がお相手となり、本書をめぐって黒人音楽とその精神史を探るトークイベントを開催する。
黒人音楽の真髄とは? その裏側に連綿と続く精神とは? 黒人音楽がいざなう驚異と奇想の世界とは? ゲンロンカフェならではの濃密な議論に乞うご期待!
※ 放送のみ(会場は無観客)のイベントです。
後藤護『黒人音楽史──奇想の宇宙』(中央公論新社)
後藤護 Goth-O Mamoru
1988年山形県生れ、暗黒綺想家。最新刊に『悪魔のいる漫画史』(blueprint、2023年)。『黒人音楽史 奇想の宇宙』(中央公論新社、2022年)で第一回音楽本大賞「個人賞」受賞(渡邊未帆選)。その他の著書に『ゴシック・カルチャー入門』(Pヴァイン、2019年)。未来の著書に『博覧狂気の怪物誌』(晶文社、2024年予定)、『日本戦後黒眼鏡サブカルチャー史』(版元未定、2025年以降)がある。
荘子it Zo Zhit
Track Maker/Rapper
1993年生まれ。トラックメイカー/ラッパー。
2019年に1st Album『Dos City』でデビューしたヒップホップ・クルーDos Monosを率い、ラップだけでなくそのほとんどの楽曲のトラック・プロデュースを担当。
2020年に『Dos Siki』、2021年に『Dos Siki 2nd season』『Larderello』などの作品をリリース。英ロンドンのバンドblack midi、米アリゾナのInjury Reserveや、台湾のIT大臣オードリー・タン、小説家の筒井康隆らとの越境的な共作曲も多数。
2024年からDos Monos第二期はロックバンドとして活動することを宣言し、大友良英らが参加した最新アルバム『Dos Atomos』をリリースした。
吉田雅史 Masashi Yoshida
1975年。批評家/ビートメイカー/MC。2000年前後の8th wonderの活動に始まり、現在はヒップホップコレクティヴ、口頭遊民ダコタを引率。〈ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾〉初代総代。著作に『ラップは何を映しているのか』(大和田俊之氏、磯部涼氏との共著、毎日新聞出版、2017)。訳書に『J・ディラと《ドーナツ》のビート革命』(ジョーダン・ファーガソン著/DU BOOKS、2018)。2024年にはゲンロンより単著『アンビバレント・ヒップホップ』リリース予定。ビートメイカー/MCとしては、Meiso『轆轤』(2017)プロデュース、Fake?とのユニットによる『ForMula』((2018)プロデュース、OMSBのEP『ForMulaHAVEN』(2021)、『ForMula喜哀』(2023)への参加など。2023年10月に口頭遊民ダコタのファーストアルバム『ForMula脱皮とて…』リリース。