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学生 入場券2,500円
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友の会会員限定最前列席 入場券3,500円
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会場での当日券販売も行います。ただし、新型コロナウイルス感染症予防のために座席の間隔を広く確保しており、ご準備できる座席数に限りがございます。おはやめにPeatixでご予約いただくようお願いをいたします。Peatixでのお申込みは、イベント当日の開始時刻まで可能です。
【イベント概要】
マンガ家の大井昌和氏と物語評論家・マンガ原作者のさやわか氏による人気トークシリーズ「ニッポンのマンガ」。マンガを中心にさまざまなサブカルチャーの魅力を縦横無尽に語り尽くす本シリーズの第19弾は、日本を代表する映像クリエイター、庵野秀明氏についてとことん掘り下げます。
庵野氏は、1980年代に『超時空要塞マクロス』『風の谷のナウシカ』『王立宇宙軍 オネアミスの翼』といった数々の伝説的な作品にアニメーターとして参加し、圧巻のエフェクトと高密度な作画で頭角を現しました。88年には初監督作品『トップをねらえ!』を手がけ、95年に『新世紀エヴァンゲリオン』を発表し社会現象を巻き起こします。さらにアニメだけでなく本格的に実写作品も手がけるようになり、アニメと実写の両方のジャンルで活躍していきます。
近年では、『シン・ゴジラ』『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』『シン・ウルトラマン』、そして今年3月公開『シン・仮面ライダー』と、庵野氏が参加する「シン・」シリーズ(東宝・カラー・円谷プロ・東映の4社によるプロジェクト「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」)が話題を集めています。
シン・シリーズはなにが「新」しかったのか? あらためて「庵野秀明」とはどんなクリエイターなのか? 庵野氏は日本のアニメや特撮、実写作品にどのような影響を及ぼしたのか?
『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』公開初日には東浩紀とともに全世界最速レビュー放送を行い、白熱のトークをくり広げた大井・さやわか両氏が、庵野氏とシン・シリーズについて語り尽くします。絶対にお見逃しなく!
【さやわかさんより】
『シン・ゴジラ』は、政治ドラマ映画として楽しいとか、いい役者がいい演技をするとか言われて、あれよあれよと興行収入82億円のヒットとなった。あれは喜ばしいことでした。だがその結果、庵野秀明は、どんどんどんどん、「一般にも届くもの」を作る人のように思われるようになった。一連の「シン」シリーズが(本来その嚆矢たる『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』を除いて)アニメじゃなくて実写だったのも、「一般にも届くもの」を作る人だと目される理由のひとつだったのかもしれない。
しかし、実際は逆である。無論のことだが「シン」の名を冠した作品は、「初心者向けの庵野秀明作品」などではないし、やはり庵野秀明は庵野秀明らしい作品を作り続けている。そんなわけで、「シン」シリーズを見てピンとこない一般層も多いはずだ。
昔から庵野秀明を知っている、いわゆる「オタク」の人たちには、そのへんがわかってない向きが多いんじゃないですかね。少なくとも僕は、そう思います。つまり『シン・ゴジラ』が一般層にわかりやすかったことと、自分たちの好きな、「オタク」的な語りを誘発する作品であることをごっちゃにしてしまい、「庵野秀明は一般にも届く、スゴい特撮監督である」みたく、思ってしまってはいないか。
それは違うんじゃないですか?と、思い続けているわけです。NHKがドキュメンタリーを連発してるのを見て、監督のここのこだわりがすごいーとか、パワハラだーとか、言ってる場合ではなくて、そもそも、そんな普遍的ななにかを撮っていると、世の中は了解してるんでしょうか。と。庵野秀明は、たしかにすごいクリエイターで、一般にも届くような作品を作りうる人です。けど、常に作るわけじゃないし、それこそ、「オタク」的に語れるポイントを盛り込んでしまうがゆえに、一般には届かない作品も作ってるんじゃないでしょうか。
なので「庵野秀明、その可能性の中心」は、「オタク」だけに容易に届く部分があるときっちり理解したうえで、それでもなお(その部分にも)一般に届く部分があるね、という形で、語られないといけないんじゃないですか?
とか、考えていたのです。「オタク」第一世代・第二世代・第三世代がすっかり壮年になり、社会において安定した発言権を持つようになったからでしょうが、昨今そういう事案は多くなりました。しかし大井昌和さんは、マンガ家として活躍している人だからこそ、そのへんの、「オタク」的であることと、けど一般にそれが届くかどうかということのせめぎ合いについて、慎重に、複雑な心を持って、語れる人です。なので大井さんに、ぜひ僕のそういう観点について、話せるイベントになったらいいなと思っています。
つまりは「庵野さいこう!あの作品の、あそこの、あの、あれがさいこうだよね〜!」みたいな話をして、さいっしょから庵野秀明を知っている人たちの心を躍らせるよりも、一般の、なんか「シン」ってやつ、面白そうだったんだけど、なんか思ってたのと違うな…と思ってるような人にも、届くイベントにしたいと思っています。そういう人、(も)、ぜひこのイベントを目撃してほしいです。ぜひ!!!見てね!!!!!! (さやわか)
【大井昌和さんより】
庵野秀明氏とは何者か?
僕が初めて庵野秀明という名前を意識したのは中学生の時NHKで放映されていた『ふしぎの海のナディア』であった。そこで映し出される映像はサブカルチャー、特撮やアニメなどを引用した最新の映像だった。
だが僕が一番感動したのはサブカルチャーが教養のように扱われたことにであった。
傑作とは過去の文学作品や芸術を引用するのだと思っていた僕にナディアはサブカルチャーが引用され、堂々とした傑作になっていることに、文化資本のない家に生まれた僕には救いに見えた。
そしてナディアにクレジットされていた監督名が庵野秀明の名前だった。
こんな素敵な大人が世界にはいたのだ、と思った。
彼について批評家のさやわか氏と語る。
批評家と漫画家が一人の作家について語れば当然視点や思想も多角的な話になるだろう。そして庵野秀明という名前はそれに十分足る。なぜなら作家、監督、経営者というまさに多角的な人物だからだ。(大井昌和)
大井昌和 Masakazu Ooi
第三回電撃ゲームコミック大賞銀賞
月刊電撃コミックガオ!にて『ひまわり幼稚園物語あいこでしょ』でデビュー。
主な作品は『ちぃちゃんのおしながき』『おくさん』『明日葉さんちのムコ暮らし』『ヒメコウカン』など。
さやわか Sayawaka
1974年生まれ。ライター、物語評論家、マンガ原作者。〈ゲンロン ひらめき☆マンガ教室〉主任講師。著書に『僕たちのゲーム史』、『文学の読み方』(いずれも星海社新書)、『キャラの思考法』、『世界を物語として生きるために』(いずれも青土社)、『名探偵コナンと平成』(コア新書)、『ゲーム雑誌ガイドブック』(三才ブックス)など。編著に『マンガ家になる!』(ゲンロン、西島大介との共編)、マンガ原作に『キューティーミューティー』、『永守くんが一途すぎて困る。』(いずれもLINEコミックス、作画・ふみふみこ)がある。「コミックブリッジ」で『ヘルマンさんかく語りき』(作画:倉田三ノ路)を連載中。
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