ゲンロン 大森望 SF創作講座 第7期#4第4回

「ゲンロン 大森望 SF創作講座」の授業です。担当講師は長谷敏司先生、塩澤快浩先生、大森望先生です。

【スケジュール】

1限 19:00-20:00:講義

2限 20:10-22:10:梗概講評会

3限 22:20-23:20:実作講評会

【梗概講評会】

「最新技術をテーマにSFを書いてみる」

 今は、新型コロナやAIの発展など、最新科学が現実の生活を変えていることが可視化されている時代です。
 あまりにも発展が早い中、SF作家には、その技術をネタにして作品を描くという戦略があります。
 技術をそのまま使ってもよし、感じたことからドラマを作ってもよし、その発展形を想像してもよし、
 最新技術をテーマにしてSFを書いてみてください。

 読者が過去の名作ではなく、あえて今の作家を読む大きな理由のひとつは、今を反映することができるからです。
 いつも最新のテーマに取り組んでいるというかたもいるでしょうが、そうでないかたも、強く意識して、
 今とぶつかり合ってみてください。
 そういう書き方をいつもしていないかたも、調べてネタを探してみることで、化学反応が起こるかもしれません。

 最新技術から、いかに小説を構築して、最大限にそれを中心としたテーマを面白く見せるかという問題は、
 もしもみなさんがプロになった場合、幾度となく頭を悩まさせるものになるでしょう。

 最新という言葉は曖昧だと感じるかたは、2020年以降の発見や発表を選んでみてください。

(長谷敏司)

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ゲンロン 大森望 SF創作講座 – ゲンロンスクール
SF創作講座2023課題 – 超・SF作家育成サイト
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長谷敏司 Satoshi Hase

1974年、大阪生まれ。2001年、第6回スニーカー大賞金賞を受賞した『戦略拠点32098 楽園』(KADOKAWA)でデビューしたのち、ライトノベルからSFに活動の場を広げる。2015年、『My Humanity』(早川書房)で第35回日本SF大賞を受賞。その他の著作に『円環少女』シリーズ(KADOKAWA)、『あなたのための物語』(早川書房)、『BEATLESS』(KADOKAWA)、『メタルギアソリッド スネークイーター』(KADOKAWA)、『ストライクフォール』シリーズ(小学館)など。最新刊『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』(早川書房)が22年10月18日に発売した。

塩澤快浩(早川書房) Yoshihiro Shiozawa

編集者。1968年、長野県生まれ。1991年、早川書房に入社。96年、第8代〈SFマガジン〉編集長に就任(09年に退任後、13年に再任)。02年、《ハヤカワSFシリーズ Jコレクション》を創刊。野尻抱介『太陽の簒奪者』、飛浩隆『グラン・ヴァカンス』などを送り出し、日本SFの新たな中核をつくりだす。翌03年には、ハヤカワ文庫JAの新レーベル「次世代型作家のリアル・フィクション」を立ち上げ、冲方丁『マルドゥック・スクランブル』を3カ月連続刊行。07年には円城塔と伊藤計劃のデビュー単行本を手がけた。12年にはハヤカワSFコンテストを創設、選考委員もつとめている。

大森望 Nozomi Ohmori

1961年高知生まれ。書評家・SF翻訳家・SFアンソロジスト。〈ゲンロン 大森望 SF創作講座〉主任講師。著書に『21世紀SF1000』、『新編・SF翻訳講座』、《文学賞メッタ斬り!》シリーズ(豊崎由美と共著)、《読むのが怖い!》シリーズ(北上次郎と共著)など。アンソロジーに《NOVA 書き下ろし日本SFコレクション》《不思議の扉》の各シリーズのほか、『星雲賞SF短編傑作選 てのひらの宇宙』など。訳書にコニー・ウィリス『ブラックアウト』『オール・クリア』など多数。2013年には『NOVA』が第34回日本SF大賞特別賞を受賞。