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記事URL= https://webgenron.com/articles/article20240605_02/
【イベント概要】
教育者・哲学研究者の近内悠太さんの新刊『利他・ケア・傷の倫理学──「私」を生き直すための哲学』(晶文社)の刊行記念イベントを行います。対談相手は、実業家で合同会社「シラス」のCTO兼共同代表や一般社団法人「新しい贈与論」の代表理事も務める桂大介さんです。
近内さんは本書で、「なぜ、あなたの善意は空回りするのか?」という問いを糸口に、自身の行為が相手にとって「ありがた迷惑」になってしまわないための「ケア」と「利他」のあり方を考えます。ウィトゲンシュタインの言語ゲーム論を導きの糸に、ケアを「物語の語り直しによる、過去の出来事の改編」として捉える本書は、東浩紀『訂正可能性の哲学』とも重なる発想から、そこに「ケア」という新しい視点を付け加えるものだとも言えるかもしれません。
また、近内さんによれば「与える=ケア・利他」を論じた本書は、「受け取る=贈与」を論じた前著『世界は贈与でできている――資本主義の「すきま」を埋める倫理学』(NewsPicksパブリッシング)の続編でもあるとのこと。ケアと贈与、このふたつを対にすることで見えてくるものとはなんなのでしょうか。
桂さんは、起業家として成功したころから本格的な寄付活動を行い、現在はお金の贈り先をメンバー全員で決めるコミュニティ「新しい贈与論」や寄付プラットフォーム「solio」の運営をとおしてより深く寄付文化にコミットしながら、「贈与とはなにか」を考え続けてこられました。近年のインタビューでは「コスパやタイパなど関係なく、誰かの幸せを願うことこそが贈与」とも語る桂さん。エンジニアで実業家でもある彼が考える「ままならない贈与」の意義とはいったいなんなのか。
さらに、イベント当日は「誤配の贈与論」と題して「東浩紀さんの誤配論を前期・後期(幽霊・観光)に分けて、その交換形態を分析する」プレゼンも予定しているとのこと。桂さんと近内さん、おふたりから見た東哲学についての議論も大いに盛り上がりそうです。
異なるフィールドで活躍するおふたりの白熱の議論をぜひご期待ください。
近内悠太 Yuta Chikauchi
1985年神奈川県生まれ。教育者。哲学研究者。慶應義塾大学理工学部数理科学科卒業、日本大学大学院文学研究科修士課程修了。専門はウィトゲンシュタイン哲学。リベラルアーツを主軸にした統合型学習塾「知窓学舎」講師。教養と哲学を教育の現場から立ち上げ、学問分野を越境する「知のマッシュアップ」を実践している。『世界は贈与でできている』(NewsPicksパブリッシング刊)がデビュー著作となる。
桂大介 Daisuke Katsura
1985年生まれ。早稲田大学在学中の2006年に株式会社リブセンスを共同創業し、2012年に東証一部へ上場。その後は寄付に関心を持ち、寄付プラットフォーム「SOLIO」や贈与コミュニティ「新しい贈与論」の運営を務める。2019年に株式会社ゲンロンと合同会社シラスを設立し、2022年から共同代表に就任。友の会会員。