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新時代の教養講座「ゲンロン・セミナー」第2期が始動! 今回のテーマは「まちがい」です。
第1回 2月3日(土) 納富信留(古代ギリシア哲学)「古代ギリシア哲学とまちがい」
第2回 3月16日(土) 山崎孝明(臨床心理学)「心理臨床とまちがい」
第3回 4月20日(土) 岡室美奈子(演劇研究・メディア論)「演劇とまちがい」
第4回 5月18日(土) 吉川浩満(認知科学・進化論)「認知科学・進化論とまちがい」
第5回 6月29日(土) 辻田真佐憲(近現代史)「近現代史とまちがい」
第6回 7月13日(土) アフターセッション(聞き手をつとめた院生・若手研究者と会場のみなさまでおこなう全講義振り返り)
本イベントのチケットのご購入はこちらから。
本イベントは、ゲンロンカフェでの会場観覧、またはシラスのゲンロン完全中継チャンネルからインターネット配信でご覧いただけます。
会場での当日券販売も行います。ただし、ご準備できる座席数に限りがございます。おはやめにPeatixでご予約いただくようお願いをいたします。Peatixでのお申込みは、イベント当日の開始時刻まで可能です。
放送開始から4時間30分を超えてイベントが続いた場合、シラスで有料の延長配信をおこないます。
【イベント概要】
ゲンロン・セミナー第2期「1000分で『まちがい』学」、最終回の講義は、『「戦前」の正体』(講談社現代新書)や『防衛省の研究』(朝日新書)などの著作で知られる、近現代史研究者の辻田真佐憲さんです。
近現代史の「まちがい」といえば、戦争の歴史を避けて通ることはできません。戦争は、その時代に対立を生み出すだけでなく、のちの時代にも、責任や記憶をめぐる根深い問題を残します。たとえば日本にとって、第二次世界大戦という過去をどのように引き受けるかという問題は、今もなお未解決です。
今回の講義では、日本の近現代史を振り返りながら、辻田さんとともに、歴史と「まちがい」との付き合いかたを考えます。
開国とともに近代化を押し進めていった日本は、なぜ戦争の道を歩むことになったのか? どこで進路を「訂正」しておけば、間違わずに済んだのか? その過去を、私たちはどう受け止め、どのようにして新しい時代へと「訂正」することができるのか? 他の国々はどうしているのか?
まちがいを全否定する歴史修正主義や、正しさにこだわるあまり硬直した歴史観を生みだす潔癖主義とは異なった、「まちがい」の過去への正しい向き合いかたとは。
──音楽や記念碑、温泉など、さまざまな視点から縦横無尽に歴史を読み解いてきた辻田さんならではの、「まちがい」から考える近現代史講義に、ぜひご期待ください!
【講師の辻田真佐憲先生より】
戦前の日本(日本の近代史)は、反省や教訓とかならずセットで語られます。なぜなら、戦前の日本はさきの大戦で敗北を喫し、国土が灰燼に帰し、多数の犠牲を出し、国家体制を抜本的に改められるほど、「間違った」とされているからです。戦後日本の歩み(日本の現代史)も、この反省と教訓と切っても切り離せません。
では、かつての日本はどこでどのように「間違った」のでしょうか。これは先の大戦を考えるだけでは見えてこない、とても射程の広い問題です。満洲事変までさかのぼる? それとも日露戦争まで? しかし、欧米列強の侵略に対する反撃であった明治維新まで否定し尽くすことは難しい……。
本講義では、よくある「間違ったこと」を列挙するのではなく、逆に「間違えなかった日本」を想像してみることを通じて、この問題を考えてみたいと思います。それは、現代日本の自画像を考えるきっかけにもなるでしょう。
辻田真佐憲 Masanori Tsujita
1984年、大阪府生まれ。評論家・近現代史研究者。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院文学研究科中退。政治と文化芸術の関係を主なテーマに、著述、調査、評論、レビュー、インタビューなどを幅広く手がけている。単著に『「戦前」の正体』(講談社現代新書)、『防衛省の研究』(朝日新書)、『超空気支配社会』『古関裕而の昭和史』『文部省の研究』(文春新書)、『天皇のお言葉』『大本営発表』(幻冬舎新書)、『空気の検閲』(光文社新書)、共著に『教養としての歴史問題』(東洋経済新報社)、『新プロパガンダ論』(ゲンロン)などがある。監修に『満洲帝国ビジュアル大全』(洋泉社)、『文藝春秋が見た戦争と日本人』(文藝春秋)など多数。軍事史学会正会員、日本文藝家協会会員。
植田将暉 Masaki Ueta
1999年、香川県生まれ。早稲田大学大学院法学研究科博士後期課程在籍。憲法学、特に「自然の権利」をめぐる比較憲法史。ゲンロン編集部所属。