ガザ侵攻からみる戦後ドイツ史──なぜドイツはイスラエルを止められないのか?

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本イベントは、ゲンロンカフェでの会場観覧、またはシラスのゲンロン完全中継チャンネルからインターネット配信でご覧いただけます。

会場での当日券販売も行います。ただし、ご準備できる座席数に限りがございます。おはやめにPeatixでご予約いただくようお願いをいたします。Peatixでのお申込みは、イベント当日の開始時刻まで可能です。

【イベント概要】

イスラエル/パレスチナ問題が世界を揺さぶっています。
昨年10月7日に始まった大規模な軍事衝突は、それから半年以上が経過した今日も続いています。パレスチナの一部であるガザ地区を実効支配するハマスによる奇襲を受けて、イスラエルはハマスに宣戦布告し、ガザ地区に対する空爆や地上作戦を行なってきました。

ハマスとイスラエルの軍事衝突は、国際社会に、どちらを支持するか・非難するかという深刻な分断を生じさせています。アメリカやヨーロッパでは、イスラエル支持者と批判者のあいだの激しい対立があらわれています。また国連や国際司法裁判所では、「イスラエルによるガザ侵攻は『ジェノサイド(大量虐殺)』か?」という論争が始まっています。
そのなかで最も注目を集め、また議論を呼んでいる国が──かつてユダヤ人の大量虐殺を行なった──ドイツにほかなりません。

第二次世界大戦後、ドイツは基本的に「過去の克服」に成功した優等生として評価されてきました。ナチスのあやまちを反省し、補償を行ない、負の遺産を清算した模範的な国家として、国際的に認められていたのです。それが一変したのが、2023年末のガザ侵攻でした。

ガザ侵攻の直後から、ドイツは「イスラエルの安全保障がドイツの国是である」と繰り返し表明してきました。そして、自衛権を主張し、ガザ地区への攻撃を行なうイスラエルを支持してきたのです。その背景には、かつて反ユダヤ主義を振りかざし、ユダヤ人の大量虐殺を行なった自国の歴史への反省がありました。
しかしガザ侵攻があらわにしたのは、そのようなドイツの「反省」がもつ逆説的な側面でした。過去の大量虐殺を反省するためにイスラエル支持の立場を示すことで、むしろ現在進行中の大量虐殺に加担しているのではないか?──そのような批判が、いまドイツに鋭く向けられているのです。
(論壇でも、歴史学者を中心にして、ホロコーストを唯一無二の犯罪とする従来のドイツの立場を問い直す「歴史家論争2.0」が巻き起こっています。)

歴史問題の優等生であったはずのドイツは、なぜイスラエルを止められなくなったのか。じつはウクライナ侵攻やかつてのユーゴスラビア紛争などにもつながってくるその背景を読み解くために、ドイツ外交史や国際関係、そして「中欧」や「西洋」をめぐるドイツ・ナショナリズムの専門家である東京大学教授の板橋拓己さんをお招きし、レクチャー形式でお話をうかがいます。聞き手は、ゲンロンで働く大学院生である、植田将暉(憲法学)と平田拓海(冷戦史)がつとめます。

ドイツを理解すれば、いまの国際情勢がよく分かる。国際政治と現代史、そして文化や思想が交差する、ガザ侵攻からみるドイツ現代史講義に、ぜひご参加ください!

板橋拓己 Takumi Itabashi

1978年、栃木県生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科教授。北海道大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。専攻は国際政治史、ヨーロッパ政治史。著書に、『分断の克服1989-1990:統一をめぐる西ドイツ外交の挑戦』(中公選書)、『黒いヨーロッパ:ドイツにおけるキリスト教保守派の「西洋」主義、1925~1965年』(吉田書店)、『中欧の模索:ドイツ・ナショナリズムの一系譜』(創文社)など多数。2022年に『分断の克服』で第22回大佛次郎論壇賞を受賞。

植田将暉 Masaki Ueta

1999年、香川県生まれ。早稲田大学大学院法学研究科博士後期課程在籍。憲法学、特に「自然の権利」をめぐる比較憲法史。ゲンロン編集部所属。

平田拓海 Takumi Hirata

2000年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程在籍。ソ連外交を中心に東側の冷戦史を研究。ゲンロン編集部所属。

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放送開始
2024/07/04 19:00
公開終了
2025/01/04 23:59