カフェに
行く
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一般 入場券3,000円
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学生 入場券2,500円
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友の会会員限定最前列席 入場券3,500円
ネットで
見る
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チャンネル会員無料
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一般1,485円
本イベントは、ゲンロンカフェでの会場観覧、またはシラスのゲンロン完全中継チャンネルからインターネット配信でご覧いただけます。
会場での当日券販売も行います。ただし、ご準備できる座席数に限りがございます。おはやめにPeatixでご予約いただくようお願いをいたします。Peatixでのお申込みは、イベント当日の開始時刻まで可能です。
【イベント概要】
経済学者の飯田泰之さんと井上智洋さんによる人気企画「飯田と井上の新・経済教養シリーズ」の第9弾を開催します。一般の人にも分かりやすく経済学の基本を解説しながら、経済の時事的な問題を鋭く分析し、ときには丁々発止のかけ合いで経済の展望を探っていく本シリーズ。
昨年7月に開催された第8弾「物価から考える経済学──インフレでも日銀はなぜ低金利?」では、コロナ禍やウクライナ侵攻による世界的なインフレや、イベントの直前に日銀総裁に就任した植田和男氏による大規模な金融緩和策が話題にのぼりました。
そんな植田日銀総裁の就任からも1年以上が経過。その間、ニュースには「歴史的な円安水準」という文字が並び、日本銀行も約11年にわたる異次元の金融緩和政策を転換、さらには国債の買い入れを減額する方針も示されました。
いま日本経済はどうなっているのか? その背景にある経済のしくみとは? そして2024年の経済は今後どうなっていくのか?…… 揺れ動く経済を学問的に検証する、おふたりの充実の議論にどうぞご期待ください!
【登壇者の飯田泰之さんより】
日本経済、そして世界経済は転換点をむかえています。
世上は30年ぶりのインフレに慌てふためいていますが、コロナ期から現在の日本のインフレ率は欧米とは比べものにならない低位にあり、さらに減速傾向にあります。現在の水準のインフレをいかに維持するか……財政・金融一体での政策動員が必要です。
一方で、グローバル化の様相は転換しつつある。そのなかで日本はふたたび西側世界の生産・技術センターとしての役割が求められています。これは高圧経済による成長の好機である一方で、人手不足による失速の危険ともとなりあわせです。
マクロ財政・金融政策から、人口問題、これからの日本の教育、なかでも大学の役割などのミクロ経済政策まで間口広く語って行きたいと思います。
【登壇者の井上智洋さんより】
どうも日本経済に関する最近の議論を見ていると、トンチンカンな理屈がいくつもまかり通っているように思います。
例えば、「生産性が低迷しているので賃金が低迷し、それによって物価も低迷し、日本は安い国になった」といったことを主張する人が経済学者にも多い。この主張どこが間違っているか分かりますか?
それから、「政府支出を増やすと、ますます円が安くなる」と懸念する声もありますが、実質為替レートで考えた場合にもそうなるでしょうか?
「円安を避けるには利上げするしかなく、景気の悪化を受け入れるしかない」というのも本当でしょうか?
「日銀の保有する国債を減額し正常化を図る」ということは果たして必要でしょうか?何をもって正常というのでしょうか?
教科書的な経済学から今一部の経済学者の間で流行しつつある「高圧経済論」に至るまで、経済学の知識を総動員して、日本経済の抱える問題を分析し、解決案を導き出します。
飯田泰之 Yasuyuki Iida
1975年生まれ。東京大学経済学部卒業。同大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。
駒澤大学経済学部専任講師・准教授、明治大学政治経済学部准教授を経て2022年より明治大学政治経済学部教授。財務省財務総合政策研究所(ケンキュウジョ)上席客員研究員、総務省自治体戦略2040(ニーマルヨンマル)構想研究会委員、内閣府規制改革推進会議委員などを歴任。 専門は経済政策・マクロ経済学、地域政策。 近著は、『これからの地域再生』(編著、晶文社)、『日本史に学ぶマネーの論理』(PHP研究所)、『財政・金融政策の転換点-日本経済の再生プラン』(中公新書) など。
井上智洋 Tomohiro Inoue
駒澤大学経済学部准教授、早稲田大学非常勤講師、慶應義塾大学SFC研究所上席研究員、総務省AIネットワーク化検討会議構成員、AI社会論研究会共同発起人。博士(経済学)。慶應義塾大学環境情報学部卒業。2011年に早稲田大学大学院経済学研究科で博士号を取得。早稲田大学政治経済学部助教、駒澤大学経済学部講師を経て、2017年より同大学准教授。著書に『人工知能と経済の未来』(文春新書)、『MMT 現代貨幣理論とは何か』(講談社選書メチエ)、『純粋機械化経済』(日本経済新聞出版社)など。