【若手突発】ぶっちゃけ「本を売る」のはオワコンなの?──書店・出版業とゲンロンの未来

ネットで
見る

  • チャンネル会員
    無料
  • 一般
    660円

【イベント概要】

本は売れない。そんなことは分かっている。ゲンロンでも出版は不採算部門だ(友の会やカフェとシラスに支えられている)。だから、稼ぐ手段を見つけないといけない。でも、本が売れないのに、どうやって?

街から書店が消えているという。先日も、日本有数の学生街である早稲田から一般書店がなくなったというニュースが話題を集めていた。同時期には、注文した本が書店に入荷されてこないというnote記事も議論を呼んだ。人文系出版社の破産手続きも伝えられた。書店・出版業が足元から崩れている……。
たほう、書店・出版業界には新しい風も吹きはじめている。ZINEや同人誌に勢いがある。文学フリマやコミケは大盛況だ。「地方」の動きも見過ごせない。全国各地で、ローカルな雑誌が創刊されたり、イケてる本屋が新しく開店したり、さまざまなブックイベントが開催されたりしている。動画配信にも期待が集まっている。もしかして、この先に明るい未来が……?
とはいえ、ぶっちゃけていえば、「希望はそんなに抱けない」というのが本音である。ZINEや同人誌のブームが「産業」としての書店・出版業を維持できるとは思えない。まつりの盛り上がりは、日常のなかで商いをすることの苦境をあらわしているようにみえる。地方に夢を描いてみたいが、それが難しいのもよく知っている。

今回のイベントは、本を売ることの限界があらわになった時代に、それでも「本」について考えてしまう人たちのための作戦会議の場としたい。登壇するゲンロン編集部の栁田と植田は、それぞれ書店員として働いてきた経験をもつ。本を売っている現場から、本を売ることの限界と、それを乗り越えるための戦略を考えたい。そのなかで、わたしたちがゲンロンで働く意義も浮かび上がるだろう。
イベントの後半では、東京・下北沢の「本屋B&B」の共同経営者であり、近年は、長野の古本屋バリューブックスやみずからの出版社NUMABOOKSの経営などにも携わる、ブック・コーディネーターの内沼晋太郎さんにスペシャルゲストとしてご登壇いただく。

ゲンロンの若手スタッフと書籍・出版業界の先輩による、「本を売ること」の限界と未来をめぐる率直な議論に、ぜひご期待あれ。(植田将暉)

※ 放送のみ(会場は無観客)のイベントです。

植田将暉 Masaki Ueta

1999年、香川県生まれ。早稲田大学大学院法学研究科博士後期課程在籍。憲法学、特に「自然の権利」をめぐる比較憲法史。ゲンロン編集部所属。

栁田詩織 Shiori Yanagida

1993年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。駿河台大学などで非常勤講師。専門は哲学・倫理学。ゲンロン編集部所属。

内沼晋太郎 Shintaro Uchinuma

1980年生まれ。ブック・コーディネーター。株式会社NUMABOOKS代表取締役、株式会社バリューブックス取締役。新刊書店「本屋B&B」共同経営者、「日記屋 月日」店主として、本にかかわる様々な仕事に従事。また、東京・下北沢のまちづくり会社、株式会社散歩社の代表取締役もつとめる。著書に『これからの本屋読本』(NHK出版)『本の逆襲』(朝日出版社)などがある。現在、東京・下北沢と長野・御代田の二拠点生活。

ネットで
見る

  • チャンネル会員
    無料
  • 一般
    660円
チャンネルサイトはこちらから

放送開始
2024/09/05 19:00
公開終了
2025/03/05 23:59