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一般990円
本イベントは、シラスのゲンロン完全中継チャンネルからインターネット配信でご覧いただけます。
放送開始から3時間を超えてイベントが続いた場合、有料で延長配信をおこないます。
【イベント概要】
5月13日に発売された『ゲンロン18』。東浩紀は「平和について(後篇)」を、上田洋子は「聖像画と記念碑 ヤセノヴァツで考える」を寄せています。こちらは前号からつづくコーナー「旧ユーゴを歩く」の第2弾。
2024年6月にボスニア・ヘルツェゴヴィナとセルビアを訪ねた東と上田ですが、同年10月には、クロアチアを中心にふたたび旧ユーゴ地域を訪ねています。
今回の取材のひとつの中心になったのが、現在はボスニア・ヘルツェゴヴィナとクロアチアの国境に位置しているヤセノヴァツ。ヤセノヴァツは、第2次大戦時に当時の「クロアチア独立国」(ウスタシャ)によってセルビア人やユダヤ人、ロマなどが虐殺された収容所の跡地で、この虐殺をめぐる歴史認識の違いは1990年代の内戦の原因にもなりました。その経緯を辿っていると、歴史と記憶、記念碑や博物館の問題などについていろいろと考えさせられます。
この放送では、そんなヤセノヴァツの話に加え、『ゲンロン』の原稿には入れることのできなかった取材写真を豊富に紹介します。暗く重い話だけでなく、世界的な観光地として知られ、大阪万博リングのアイデアのもととなったと言われるドゥブロヴニクの城壁、戦争後ロシア人がたくさん移住しているモンテネグロの港町ブドヴァの書店とギャラリー、日本ではほとんど知られていないスルプスカ共和国の小さな首都バニャ・ルカの街並みなど、いろいろな場所を楽しく紹介しますのでぜひご覧ください。(東浩紀)
『ゲンロン18』
※ 放送のみ(会場は無観客)のイベントです。

東浩紀 Hiroki Azuma
1971年東京生まれ。批評家・作家。東京大学大学院博士課程修了。博士(学術)。株式会社ゲンロン創業者。著書に『存在論的、郵便的』(第21回サントリー学芸賞)、『動物化するポストモダン』、『クォンタム・ファミリーズ』(第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』、『弱いつながり』(紀伊國屋じんぶん大賞2015)、『観光客の哲学』(第71回毎日出版文化賞)、『ゲンロン戦記』、『訂正可能性の哲学』など。

上田洋子 Yoko Ueda
撮影=Gottingham
1974年生まれ。ロシア文学者、ロシア語通訳・翻訳者。博士(文学)。ゲンロン代表。早稲田大学非常勤講師。2023年度日本ロシア文学会大賞受賞。著書に『ロシア宇宙主義』(共訳、河出書房新社、2024)、『プッシー・ライオットの革命』(監修、DU BOOKS、2018)、『歌舞伎と革命ロシア』(編著、森話社、2017)、『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド』(調査・監修、ゲンロン、2013)、『瞳孔の中 クルジジャノフスキイ作品集』(共訳、松籟社、2012)など。展示企画に「メイエルホリドの演劇と生涯:没後70年・復権55年」展(早稲田大学演劇博物館、2010)など。