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友の会会員限定最前列席 前売券2,600円
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友の会会員 前売券2,100円
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友の会会員 当日券2,600円
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一般 前売券2,600円
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【イベント概要】
大澤聡がホストをつとめる対談シリーズ「論壇の現在地」。好評だった前回の岸政彦対談に続く第2弾ゲストは、2016年5月に社会評論『違和感の正体』(新潮新書)を刊行したばかりの先崎彰容。
先崎は同書で、吉本隆明、江藤淳、網野善彦、福沢諭吉ら先人の仕事を参照しつつ、自由、教育、近代、震災後の社会など現代のさまざまな問題を一風変わった角度から診察してみせる。
現代の日本社会を論じるうえで思想や文学の歴史はどこまで役に立つのか。先人の力を借りて、暴走する政治を止めることはできるのか。そして、人文知はこれからどこへ行くのか。
初対面となった2016年正月の「ニッポンのジレンマ」以来、2度目の対面となるふたりの論客が、ここゲンロンカフェで激論!
■
眼の前の世界を批評した言葉が、時代を突き破り、垂直性を獲得し、私たちを刺し貫く。
かつては、社会批評が躍動し、染み出したインクの文字のその先に、確かに読者に届いているという感覚が存在したはずだ。
しかし今はどうだろう。言葉は消費され、時代を超えることなど想像もできない。
そんな2016年に、どういうゲンロンを吐けばよいのか――1930年代の言説空間を知り尽くす大澤聡先生の胸を借りて、この、私を苦しめる問いを話し合うことにしよう。
過去と現在が織りなす緊張の糸を、切らさずに紡ぐことができるか。(先崎彰容)
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現代社会の錯綜した難題でも、日本の思想史の資源を上手く応用すれば、意外にもすっと解答が出てしまうケースは少なくありません。ですが、世間は有効な資源をみずから忘却の淵に追いやっているか、端的に応用の手続きがわかっていないか。やっぱりもったいない。『批評メディア論』の構想を立ちあげる以前(2000年代前半のことです)、僕が京都学派なり昭和研究会なり東アジア論なりに関する仕事から出発したのも、そうした思惑があったからこそでした。ただ、最近は、活用の具体的な回路までしっかり解説する必要があるのだということも薄々実感しています。
そこで今回は、じっさいに進行中のあれやこれやのやっかいな問題群をめぐって、思想史と現代社会をがちゃがちゃ接続しつつ思考を深める機会としてみたいと思っています。後半部は会場からお題を用紙で頂戴して回答していくスタイルで進行してみてもいいかもしれません。そんな自在な対話が可能な相手は先崎彰容さん以外にいないでしょう。またとない大事な論者をお迎えしての硬軟とり混ぜた対話を、ぜひみなさんの課題解決や思考整理のヒントにしていただければと願っています。現場でお会いしましょう。(大澤聡)
【イベント後記】
当日のtweetのまとめはこちら!
大澤聡 Satoshi Osawa
1978年生まれ。批評家/メディア研究者。近畿大学文芸学部准教授。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。日本の思想やジャーナリズムの歴史的変遷を分析しつつ、現代社会やカルチャーに関する批評活動も広くおこなっている。著書に『定本 批評メディア論』(岩波現代文庫)、『教養主義のリハビリテーション』(筑摩書房)。編著に『1990年代論』(河出書房新社)、『三木清教養論集』(講談社文芸文庫)、『三木清大学論集』(同)、『三木清文芸批評集』(同)などがある。
先崎彰容 Akinaka Senzaki
1975年生まれ。東京大学文学部卒業。東北大学大学院博士課程単位取得修了。現在、日本大学危機管理学部教授。この間、塾講師、フランス留学などを経験。専門は近代日本の思想・文学史。著書に『ナショナリズムの復権』(ちくま新書)、社会評論『違和感の正体』(新潮新書)ほか。2017年には、『未完の西郷隆盛』(新潮選書)、100分de名著『西郷南洲遺訓』(NHK出版)、全訳・解説『福沢諭吉 文明論之概略』(角川ソフィア文庫)の三冊を刊行。日本近代150年を俯瞰し、現代社会問題にも積極的に発言。