仁義なきフランス現代思想──『言語の七番目の機能』刊行記念

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※ 高橋さんは北海道在住のため、ビデオ通話を使用しての出演となります。

【イベント概要】

1980年、フランスの哲学者で記号学者のロラン・バルトが、交通事故で死亡した。しかし、それは単なる事故ではなかった。バルトの手元からは、ロシアの言語学者、ロマン・ヤコブソンの未発表原稿が消えていた。原稿にはヤコブソンが『一般言語学』で提唱した言語の六つの機能にはない「言語の七番目の機能」が書かれていたという。その機能とは、国家の存亡にも関わる重大な内容だった――。

フランスの小説家、ローラン・ビネは『HHhH――プラハ、1942年』で高い評価を受け、一躍時の人となる。同作は、日本でも「本屋大賞」翻訳小説部門で第一位を獲得するなど話題を呼んだ。そんなビネの、待望の邦訳第二作が『言語の七番目の機能』だ。現実に起きた交通事故死に着想を得た本作には、ミシェル・フーコー、ジャック・デリダ、ウンベルト・エーコ、フィリップ・ソレルス、ジュリア・クリステヴァ、ドゥルーズ、ガタリ…… など、フランス現代思想を代表する哲学者や作家が実名で登場する。しかし、本作はあくまで現実を借り物としたフィクション。サスペンスあり、アクションあり、ロマンスありの超弩級エンターテイメント小説として仕上げられてる。言語学や記号学の話題もふんだんに織り交ぜながら、秘密組織が暗躍し、仁義なき過激な戦いが描かれるさまは圧巻だ。

この度ゲンロンカフェでは、東京大学名誉教授で記号学・メディア論がご専門の石田英敬氏、本作を訳された翻訳家の高橋啓氏、司会に文筆家の吉川浩満氏をお招きして、本作についてたっぷりと語り合っていただく。石田氏には「『言語の七番目の機能』を楽しむためのフランス現代思想入門」と題して、登場人物の関係性や、小説のなかの描かれ方と現実との違いなどもご紹介いただく予定だ。

本作をこれから読まれる人も、フランス現代思想に馴染みがないという人も必見!

 

【司会の吉川浩満さんより】

本作は、ウンベルト・エーコ+『ファイト・クラブ』(作者談)であるどころか、007シリーズ(イアン・フレミング)や『虐殺器官』(伊藤計劃)の要素も加味された良質の冒険推理小説であり、事件の探究がそのまま哲学思想の探究に直結するという点で、『悪霊』(ドストエフスキー)や『虚無への供物』(中井久夫)、『哲学者の密室』(笠井潔)を彷彿とさせる本格観念小説でもあります。さらには、かつて一世を風靡したフランス現代思想に対する強烈な風刺小説にもなっている。いったいどこからアプローチすればよいのか迷うほど多面的な魅力を発する快作/怪作ですが、このたび、石田英敬先生と高橋啓さんという最強の語り手を得ました。『仁義なき戦い 現代思想死闘篇』の世界へようこそ。(吉川浩満)

※ 放送のみ(会場は無観客)のイベントです。
※ 高橋さんは北海道在住のため、ビデオ通話を使用しての出演となります。

 

言語の七番目の機能
ローラン・ビネ 著、高橋啓 訳『言語の七番目の機能』(東京創元社)

石田英敬 Hidetaka Ishida

1953年生まれ。東京大学名誉教授。東京大学大学院人文科学研究科博士課程退学、パリ第10大学大学院博士課程修了。専門は記号学、メディア論。著書に『現代思想の教科書』(ちくま学芸文庫)、『大人のためのメディア論講義』(ちくま新書)、『新記号論』(ゲンロン、東浩紀との共著)、編著書に『フーコー・コレクション』全6巻(ちくま学芸文庫)ほか多数。

高橋啓 Kei Takahashi

1953年北海道生まれ。翻訳家。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務、現場通訳としてアルジェリアに赴任、翻訳会社勤務を経て、独立。訳書に、ローラン・ビネ『言語の七番目の機能』、『HHhH プラハ、1942年』(2014年「本屋大賞」翻訳小説部門第1位)、エドゥワール・ルイ『エディに別れを告げて』、オリヴィエ・ゲーズ『ヨーゼフ・メンゲレの逃亡』、フィリップ・クローデル『ブロデックの報告書』、パスカル・キニャール『音楽への憎しみ』、ジャック・ルーボー『麗しのオルタンス』ほか多数。

吉川浩満 Hiromitsu Yoshikawa

1972年生まれ。文筆家、編集者、配信者。慶應義塾大学総合政策学部卒業。国書刊行会、ヤフーを経て、文筆業。晶文社にて編集業にも従事。山本貴光とYouTubeチャンネル「哲学の劇場」を主宰。
著書に『哲学の門前』(紀伊國屋書店)、『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である 増補新版』(ちくま文庫)、『理不尽な進化 増補新版』(ちくま文庫)、『人文的、あまりに人文的』(山本貴光との共著、本の雑誌社)、『その悩み、エピクテトスなら、こう言うね。』(山本との共著、筑摩書房)、『脳がわかれば心がわかるか』(山本との共著、太田出版)、『問題がモンダイなのだ』(山本との共著、ちくまプリマー新書)ほか。翻訳に『先史学者プラトン』(山本との共訳、メアリー・セットガスト著、朝日出版社)、『マインド──心の哲学』(山本との共訳、ジョン・R・サール著、ちくま学芸文庫)など。

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