カフェに
行く
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一般 入場券3,000円
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学生 入場券2,500円
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友の会会員限定最前列席 入場券3,500円
ネットで
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チャンネル会員無料
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一般1,485円
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チャンネル会員無料
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一般1,500円
本イベントは、ゲンロンカフェでの会場観覧、またはシラスのゲンロン完全中継チャンネルからインターネット配信でご覧いただけます。
残席がある場合、会場での当日券販売も行います。ただし、ご準備できる座席数に限りがございます。おはやめにPeatixでご予約いただくようお願いをいたします。Peatixでのお申込みは、イベント当日の開始時刻まで可能です。
【イベント概要】
2024年7月3日、日本に「紙幣的転回」が訪れました。千円札は、野口英世から北里柴三郎へ。五千円札は、樋口一葉から津田梅子へ。そして、一万円札は福沢諭吉から渋沢栄一へ。
この歴史的なタイミングで、18年をかけて渋沢栄一の伝記を著した鹿島茂さんと、近代政治思想史が専門で、福沢諭吉が興した慶應義塾大学で教鞭をとる片山杜秀さんをお招きします!
資本主義って、カネ儲けのことだけを考えているひとが勝つ弱肉強食の世界でしょう? そう思うひともいるかもしれませんが、資本主義が恐ろしく、そして面白いのは、カネ儲けだけを追求すると必ず失敗する「損して得とれ」の構造をもっているところだと鹿島さんはいいます。そして、だれより早くそれに気づいた「経済思想家」が渋沢栄一なのです。
たほう、福沢諭吉といえば「学問」。ですが、片山さんによれば、大坂で生まれた福沢はじつは「カネ」のことを考え続けてきた思想家なのだそうです。じっさい、慶応義塾からは伝説的な実業家がつぎつぎと育っていきました。鹿島さんも伝記を書いた阪急の創始者・小林一三に、「電力王」松永安左エ門、三菱財閥の三代目・岩崎久弥などなど。いっけんビジネスとは結びつかない日本思想から、「カネ」の思想とその可能性を掘り起こします。
一万円札の肖像が変更されたのは40年ぶり。このあいだに「失われた30年」がすっぽり収まるわけです。わたしたちはいま、「カネの思想」を切実に必要としています。全日本人、全ビジネスパーソン必見のイベントです!
鹿島茂 Shigeru Kashima
フランス文学者。元明治大学教授。専門は19世紀フランス文学。1949年、横浜市生まれ。1973年東京大学仏文科卒業。1978年同大学大学院人文科学研究科博士課程単位習得満期退学。元明治大学国際日本学部教授。『職業別パリ風俗』で読売文学賞評論・伝記賞を受賞するなど数多くの受賞歴がある。膨大な古書コレクションを有し、東京都港区に書斎スタジオ「NOEMA images STUDIO」を開設。新刊に『神田神保町書肆街考』(ちくま文庫)、『多様性の時代を生きるための哲学』(祥伝社)などがある。
写真提供:ANJ©鈴木愛子
片山杜秀 Morihide Katayama
1963年生まれ。政治思想史研究者/音楽批評家。慶應義塾大学法学部教授。同大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。日本近代音楽の研究により京都大学人文科学研究所人文協会賞を受ける。『音盤考現学』と『音盤博物誌』(共にアルテスパブリッシング、『音盤放浪記』と改題してちくま文庫に収録)で吉田秀和賞とサントリー学芸賞を、『未完のファシズム』(新潮社)で司馬遼太郎賞を受ける。その他の著書に『近代日本の右翼思想』(講談社)、『ゴジラと日の丸』(文藝春秋)、『ベートーヴェンを聴けば世界史がわかる』(文春新書)、『見果てぬ日本』(新潮社)、『国の死に方』(新潮新書)、『クラシックの核心』(河出書房新社)、『歴史という教養』(河出新書)、『平成史』(佐藤優氏との対談、小学館)、『近代天皇論』(島薗進氏との対談、集英社新書)等。現在、NHKFMで『クラシックの迷宮』のパーソナリティ、吉田秀和賞、尾高賞、サントリー音楽賞、佐治敬三賞の審査員を務める。