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一般 入場券3,000円
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学生 入場券2,500円
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友の会会員限定最前列席 入場券3,500円
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チャンネル会員無料
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一般1,485円
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チャンネル会員無料
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一般1,500円
本イベントは、ゲンロンカフェでの会場観覧、またはシラスのゲンロン完全中継チャンネルからインターネット配信でご覧いただけます。
残席がある場合、会場での当日券販売も行います。ただし、ご準備できる座席数に限りがございます。おはやめにPeatixでご予約いただくようお願いをいたします。Peatixでのお申込みは、イベント当日の開始時刻まで可能です。
【イベント概要】
「世界は試問的な様態で存在している」
これ自体クイズのように謎めいたメルロ゠ポンティのテーゼを読み解く、田村正資さん初の単著『問いが世界をつくりだす』の刊行記念イベントを開催します!
メルロ゠ポンティといえば現象学、そして身体論ですが、晩年には彼は、最初にあげたテーゼに代表される独特の存在論にたどり着いたといいます。その謎を解くカギになるのが「曖昧さ」。いっけん哲学には役に立たなそうにみえる「曖昧さ」をとおして、私と世界の関係性はどのようなものとして現れてくるのでしょうか。メルロ゠ポンティの 「曖昧さ」の哲学について、田村さんにたっぷりお話しいただきます。
対談相手となるのは、本書のあとがきにも登場する入江哲朗さん。メルロ゠ポンティはフランスの哲学者ですが、本書には彼を研究するアメリカの哲学者が多数登場します。アメリカ思想史が専門の入江さんは本書をどう読んだのでしょうか。入江さんからは、「プラグマティズム」や「記号論」で知られるアメリカの哲学者、チャールズ・サンダース・パースを軸に応答してみたいとコメントをいただいています。今回のイベントは、哲学の異種格闘技戦になりそうな予感です。
また入江さんによれば、「思想史」とは思想家や哲学者といった「山頂」だけでなく「山裾」にも視野を広げて思想や知を理解しようとする試みです(「わけのわからないテクストを読む──思想史と謙虚さ」)。私と世界、そして身体についての思想の「山脈」はどのようなかたちをしているのでしょうか。旧知の仲のおふたりならではの対話にご期待ください。
ちなみに『問いが世界をつくりだす』には、『ポケットモンスター』や『モンスターファーム』、『鬼滅の刃』、『グラップラー刃牙』といった固有名が随所にささやかに登場し、終盤にはメルロ゠ポンティが文学や絵画を論じた表現論についても田村さんは注目しています。そして、入江さんのもうひとつの専門は映画研究。もしかしたら、そんな現代の表現論についてもトークが展開するかもしれません。
じつは、数々の哲学イベントを開催してきたゲンロンカフェでも、メルロ゠ポンティが主題になるのは初。ということで、今回は田村さんによるメルロ゠ポンティ入門のパートも設けていただく予定。市井の哲学ファン必見のイベントです。
田村正資 Tadashi Tamura
1992年、東京生まれ。東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論分野博士課程修了。博士(学術)。専門は、現象学(メルロ゠ポンティ)と知覚の哲学。主な著書に、メルロ゠ポンティ研究の成果をまとめた『問いが世界をつくりだす』がある。現在は哲学研究を続けながら、株式会社batonで新規事業開発を手がける。哲学領域以外の執筆活動に「クイズが人生と交錯するとき」(『群像』2024年8月号)、「予感を飼いならす:競技クイズの現象学試論」(『ユリイカ』2020年7月号)など。
入江哲朗 Tetsuro Irie
1988年生まれ。東京外国語大学世界言語社会教育センター講師。専門はアメリカ思想史および表象文化論。映画批評もしばしば執筆。著書に『火星の旅人──パーシヴァル・ローエルと世紀転換期アメリカ思想史』(青土社、2020年、表象文化論学会賞奨励賞受賞)、『オーバー・ザ・シネマ 映画「超」討議』(共著、石岡良治+三浦哲哉編、フィルムアート社、2018年)など、訳書にジェニファー・ラトナー゠ローゼンハーゲン『アメリカを作った思想──五〇〇年の歴史』(ちくま学芸文庫、2021年)など。