ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校 第1期成果展先制第一撃 講評会

ネットで
見る

  • 生中継
    無料

「ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校」の第1期成果展講評会の模様を無料生中継します。
放送開始は20:00、放送終了は21:30を予定しています。

ゲンロン友の会クラス30, 50, 250 の方は、会場でご観覧いただけます。観覧料は無料となります。ワンドリンクのご注文をお願いいたします。展覧会のため、立見となりますのでご了承ください。

 

 

「前衛」の饒舌、「再設定」の一撃
黒瀬陽平

いわゆる「千円札裁判」の発端となった前衛美術家・赤瀬川原平の作品《復讐の形態学》(1963年)には、「殺す前に相手をよく見る」という謎めいたサブタイトルがつけられている。「資本主義リアリズム」を標榜し、千円札を拡大して精巧に模写をしたこの作品が、「偽物」でも「本物」でもなく、千円札の「模型」なのだと語った赤瀬川の主張は、このサブタイトルにこそ要約されている。
ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校第一期は、「前衛の再設定」というテーマのもとスタートした。前衛がもはや、「炎上」というお手軽なスキャンダリズムと見分けがつかなくなり、アーティストといえば、不謹慎な一発ネタでネットのお騒がせものになるか、自らのナイーブな内面に閉じこもって「自己表現」を垂れ流す存在としか見られなくなった現代において、「前衛の再設定」とは、「相手をよく見る」ことからしか始まらないのではないか。そんな思いがあった。
もちろん「前衛」の定義は様々だろう。その語の定義上、時代によっても、立場によっても多様に変わりうる。この一年、主任講師として私なりの定義は「講義」として語ってきたつもりである。しかし、この新芸術校という場で、そして成果展という展覧会において重要なのは、まさにいまここで、アーティストたちの手によって「再設定」が着々と進められている、ということなのだ。
アーティストは、芸術を、社会を、政治を、概念を、感情を、自らの作品と言葉によって「再設定」してよい。いやむしろ、手持ちの表現手段のすべてを総動員して「再設定」しない限り、アーティストという存在に居場所は用意されていない。軍事用語としての「前衛」に準ずるなら、彼ら彼女らは、それぞれの「再設定」によってはじめて、自らの「戦場」を見出すのである。
新芸術校では一年間、そのようなトライアルを繰り返してきた。この一年間、作品を制作することはもちろん、講師も受講生も、とにかく言葉を発し、議論を重ねてきた。交わされた言葉の数も、書かれた言葉の数も、標準的な美術教育におけるそれを遥かに上回っているはずだ。作品をつくり続けながら、文字通り言葉を尽くすこと、それこそが「前衛の再設定」を可能にする。
ここに並んでいるのは、そんなプロセスのなかで「相手をよく見る」観察者、批判者であろうとするアーティストたちの姿であり、世界に対して果敢に「再設定」を試みようとする饒舌な作品たちである。そしてそれは、それぞれが自らの「戦場」のなかで初めて発した「先制第一撃」なのだ。

 

【受講生より】

20160226a2 20160226b2
画像はクリックで拡大できます。

奇妙なことに、経歴も年齢も幅広い人たちがこの学校を選んだ。そして一年間の授業で、各分野の第一線で活躍する講師たちの難題に応えては、多方面からの批評を受けてきた。こんな集団が他にいるだろうか。プレイヤーとしての私には、生徒達は全員敵だった(言ってみれば講師もだ)。だからこそ会場には相当面白いものが並ぶと確信している。私たちはSNSのタイムラインよろしく流れてしまうようなものではなく、各々が新たな足掛かりをつくるだろう。生で見て、その一撃をくらってほしい。(内山智恵/受講生)

ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校第1期成果展

新芸術校第1期成果展「先制第一撃」(@genronchaos) | Twitter

ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校 第1期成果展「先制第一撃」 | Facebook

 

【イベント後記】

ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校密着ドキュメント #10 2016/02 from ゲンロンカフェ on Vimeo.


 


 

当日のtweetのまとめはこちら

togetter

 

【成果展日程】

 
2/26(金)
ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校 第1期成果展講評会
※ 講評会の模様はニコニコ生放送にて無料生中継いたします。視聴はこちら
※ ご入場は受講生およびゲンロン友の会上級会員限定となります。

2/27(土)
ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校 第1期成果展「先制第一撃」〈1日目〉
開場時間:13:00 ~ 20:00
※ どなたでも無料でご入場いただけます。

2/28(日)
ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校 第1期成果展「先制第一撃」〈2日目〉
開場時間:13:00 ~ 18:00
※ どなたでも無料でご入場いただけます。

宇川直宏×黒瀬陽平「新芸術校第1期総括対談! インディペンデントはどのようにアートを変えるか?——健常なオルタナティヴの歪んだヴィジョン」
19:00 ~ 21:00(開場18:00)
※ 前売 2600円/ 当日 3100円

 

【会場案内】

=第1会場:ゲンロンカフェ
=第2会場:五反田アトリエ
=JR五反田駅改札・都営浅草線五反田駅A6出口

第1会場:ゲンロンカフェ
〒141-0031 東京都品川区西五反田1-11-9 司ビル6F
03-5719-6821

第2会場:五反田アトリエ
〒141-0022 東京都品川区東五反田3-17-4 糟谷ビル2F
03-5422-7085

 

お問い合わせ:
03-6417-9230
info@genron.co.jp
(担当:上田)

 

 

school_logo_large2

ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校 | ゲンロンスクール

ゲンロン カオスラウンジ 新芸術校 | Facebook

浅田彰 Akira Asada

京都大学経済学部卒業。京都大学経済研究所・准教授を経て、京都造形芸術大学大学院長就任。1983年、『構造と力』(勁草書房)を発表し、翌年の『逃走論』(筑摩書房)で提示した「スキゾ/パラノ」のパラダイムとともに、「浅田彰現象」とも呼ばれる「ニューアカデミズム・ブーム」を生んだ。その後、哲学・思想史のみならず、美術、建築、音楽、舞踊、映画、文学ほか多種多様な分野において批評活動を展開。著書に『構造と力』、『逃走論』のほか、『ヘルメスの音楽』(筑摩書房)、『映画の世紀末』(新潮社)、『20世紀文化の臨界』(青土社)など。

岩渕貞哉 Teiya Iwabuchi

1975年生まれ。『美術手帖』編集長。美術出版社取締役編集部長。慶応義塾大学経済学部卒業。2002年から『美術手帖』編集部に在籍、2008年より編集長を務める。

夏野剛 Takeshi Natsuno

1999年NTTドコモより世界初の携帯電話を利用したインターネットビジネスモデル「iモード」サービスを立ち上げ、ビジネスウィーク誌にて世界のeビジネスリーダー25人の一人に選出される。現在は、慶應義塾大学 政策・メディア研究科 特別招聘教授として教鞭をとる傍ら、上場企業の取締役を複数社兼任。内閣官房クールジャパン官民連携プラットフォームアドバイザリーボードメンバー、東京2020マスコット選考検討会議委員など、経産省や内閣府で各種委員も務める。著書に『夏野流 脱ガラパゴスの思考法』(ソフトバンククリエイティブ)『なぜ大企業が突然つぶれるのか』(PHPビジネス新書)『ビジョンがあればプランはいらない』(中経出版)『「当たり前」の戦略思考』(扶桑社)『自分イノベーション』(総合法令出版)等多数。

黒瀬陽平 Yohei Kurose

1983年生まれ。美術家、美術評論家。ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校主任講師。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。博士(美術)。2010年から梅沢和木、藤城嘘らとともにアーティストグループ「カオス*ラウンジ」を結成し、展覧会やイベントなどをキュレーションしている。主なキュレーション作品に「破滅*ラウンジ」(2010年)、「キャラクラッシュ!」(2014年)、「カオス*ラウンジ新芸術祭2015『市街劇 怒りの日』」(2015年)など。「瀬戸内国際芸術祭2016」にカオス*ラウンジとして参加。著書に『情報社会の情念』(NHK出版)。

東浩紀 Hiroki Azuma

1971年生まれ。東京都出身。哲学者・作家。専門は現代思想、表象文化論、情報社会論。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。株式会社ゲンロン代表、同社で批評誌『ゲンロン』を刊行。著書に『存在論的、郵便的』(新潮社、第21回サントリー学芸賞)、『動物化するポストモダン』(講談社現代新書)、『クォンタム・ファミリーズ』(新潮社、第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』(講談社)、『弱いつながり』(幻冬舎)など多数。2017年刊行の『ゲンロン0 観光客の哲学』(ゲンロン)で第71回毎日出版文化賞(人文・社会部門)を受賞。

ネットで
見る

  • 生中継
    無料
チャンネルサイトはこちらから

放送開始
2016/02/26 20:00
タイムシフト視聴終了
2016/03/04 18:00